小児科専攻医が足りない韓国、入院診療やめた病院も…「低報酬で責任重大、誰も志望しない」(上)

吉病院、小児入院病棟の運営を中断…2022年の小児科専攻医競争率は0.16倍
「報酬は低いのに、ささいなことで訴えられる…誰も小児科医をやりたがらない」

小児科専攻医が足りない韓国、入院診療やめた病院も…「低報酬で責任重大、誰も志望しない」(上)

 小児医療の空白の懸念が現実になった。仁川地域の上級総合病院である嘉泉大学吉病院は最近、ホームページに「小児青少年科の入院が一時的に中止になります」という案内文をアップし、小児青少年科(以下、小青科)の入院診療の中断を明らかにした。実際、同病院は今年2月まで小児および青少年の入院病棟を運営しないこととした。同病院のソン・ドンウ小児青少年科長は「小児青少年科4年目の専攻医(研修医、レジデント)らが専門医試験の準備に入ったら、残るは2年目の専攻医1人だけ」とし「これ以上入院患者を診療できない状態」と語った。ソン科長は最近、地域内の小児青少年科病院およびクリニックに手紙を送り「入院が必要な小児は(吉病院ではなく)他の病院に依頼してほしい」と伝えた。

【図】専攻医が小児青少年科への志願を忌避する理由

 既に韓国各地の大学病院の中で、小児救急診療が可能なところは36%に過ぎない。京畿道高陽市所在の「ビッグ5」総合病院(一山病院・東国大学一山病院・明知病院・一山白病院・一山車病院)は最近、小児・青少年対象の夜間救急診療を中止している。だが、吉病院のように入院診療まで中断した総合病院は初めてだ。小児診療をする医師らは「子どもたちが苦しまないように、家族みんなが幸せでいられるように」という使命感で働いている。そんな人々が、こういう決定を下す理由は「医療陣不足」だ。吉病院の今年上半期の専攻医1年目募集課程において、小児青少年科(定員4人)の志願者は一人もいなかった。韓国各地の他の上級病院も事情は変わらない。2022年の小児青少年科の競争率は0.16倍。定員207人に対して志願者はわずか33人だった。2017年の時点では1.13倍で、これほどではなかった。しかしこの5年のうちに、医学部の専攻課程の中で最も大きな減少幅を見せた。

 その上、志願者33人のうち20人(61%)が、専門医中心の診療システムをある程度備えていてワークライフバランスが保障されているソウル峨山病院・ソウル大学病院に集中した。小児青少年科の定員が半分以上埋まった病院の数は片手で数えられる程度だ。大韓小児青少年科学会によると、今年には主な大学病院を含む韓国国内95の修練病院で、小児青少年科専攻医の勤務者数が所要人数の39%しかいない状態に至る。深刻な診療要員不足が予想される。

 その影響はソウル所在の「ビッグ5」病院にまで及んでいる。セブランス病院は2021年、専攻医1年目追加募集で小児青少年科11人を選ぼうとしたが、志願者は2人にとどまった。2022年は0人だ。地方の病院はもっとひどい。全北大学病院・忠北大学病院を除くと、地域の拠点病院に1年目の小児青少年科専攻医は一人もいない。

 これほどまで「小児青少年科の没落」が深刻化した背景について、大韓小児青少年科学会のキム・ジホン理事長(江南セブランス病院小青科教授)は、(1)少子化と新型コロナの余波(2)低い報酬(3)医療事故責任の負担などを挙げた。

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