「韓国の婿」として知られる米メリーランド州のラリー・ホーガン前知事が77%の高い支持率のまま退任した。米ABCボルティモア放送など現地メディアが17日(現地時間)に報じた。最初の任期が始まった2015年1月の支持率は65%で、今回はそれから10ポイントも高くなった。ホーガン前知事は3期連続を禁じるメリーランド州法により先日の中間選挙の際に出馬できず、18日に後任のウェス・ムーア知事就任と同時に退任した。
ゴンザレス・メディア・アンド・リサーチが今月9日から14日までメリーランド州の有権者823人を対象に一対一で電話での聞き取り調査を行ったところ、回答者の42%がホーガン前知事の職務遂行について「強く支持する」と答えた。35%は「ある程度支持する」、13%は「ある程度反対する」で、「強く反対する」は8%にとどまった。ホーガン前知事は共和党所属だが、共和党員(68%)よりも民主党員(81%)の支持率の方が高かった。トランプ前大統領と公開の席で対立するなど、中道路線を貫いてきたことが影響しているようだ。
ホーガン前知事は2024年の米大統領選挙の共和党予備選挙に出馬する可能性があると報じられている。ワシントン・ポスト紙は今月6日「共和党がラリー・ホーガンを(大統領候補として)考慮しないのであれば、それは彼らにとって損害になるだろう」という見出しのコラムを掲載した。共和党は伝統的に企業中心の政策を進めてきたが、ホーガン前知事はその伝統に従いつつも民主党支持者が多いメリーランド州で再選を果たした。ワシントン・ポストのコラムは「その政治的な価値を生かすべきだ」という趣旨だった。
ホーガン前知事は2004年に韓国系のユミ・ホーガン氏と結婚し、その後は「韓国の婿」と呼ばれてきた。ホーガン前知事は自叙伝で「ある日知人の手に引かれ美術展示会に行ったところ、作品ではなく画家に心を奪われた。キム・ユミという魅力的な韓国人女性だった」と最初に出会った時の様子を伝えている。全羅南道羅州出身のユミ・ホーガン氏は20代で韓国人の最初の夫と共に米国に移民したが後に離婚した。その後は家族を養いながらも画家になる夢を捨てず、2000年に同僚の画家たちと開いた展示会でホーガン前知事と出会った。
ホーガン前知事は昨年2月、韓米同盟に貢献した功労が認められ大韓民国修好勲章光化章を受けた。今月5日にメリーランド州政府庁舎で開催された米州韓人の日120周年記念行事の際には「州知事は退任するが、私は永遠に韓国の婿であり、これを誇りに思うだろう」と述べた。
ワシントン=金真明(キム・ジンミョン)特派員