救急車運転手が失神して衝突事故、搬送中の妊婦に下半身マヒの障害 /安山

 ある妊婦が救急車で搬送中に事故に遭い、下半身まひの障害が残った。警察の捜査でこの事故は救急隊員が運転中に意識を失ったことが原因だったことが分かった。

 京畿道安山常緑警察署は24日、水原消防署所属の救急隊員を交通事故処理特例法違反容疑で送検すると明らかにした。

 この救急隊員は昨年11月12日午前5時40分ごろ、安山市常緑区の片道1車線道路で救急搬送中に対向車線側の衝撃吸収装置に衝突し、救急車の中にいた30代の妊婦を負傷させたとして取り調べを受けていた。

 事故前に「妊婦が激しく出血している」との通報が消防署に入り、この救急隊員が出動し近くの病院に搬送する途中で事故が発生した。その後妊婦は帝王切開手術で無事出産したが、下半身にまひが残り今も病院で治療を受けているという。共に救急車の中にいた夫も肩を骨折する重傷を負った。

 救急隊員は警察の事情聴取で「事故の時に気を失った」「事故が起こる前から胃がもたれて吐き気がしていた」などと供述したという。

 警察は救急隊員の健康状態を調べるため医療機関に診断を依頼し「迷走神経性失神の症状がある」との連絡を受けた。迷走神経性失神とは身体的あるいは精神的な極度の緊張が原因で血管が拡張し、心臓の拍動が減り血圧が極度に低下するなどの症状が出る疾患だ。

 警察は救急隊員の供述を事実と認め、近く在宅のまま送検することにした。

オ・ギョンムク記者

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