WBC:日本メディア「2006年のイチローのように韓国を挑発する必要はない」

 【NEWSIS】日本のメディアは、自国の野球代表チームの選手たちが第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で相手を挑発せず、慎重に試合を行うよう望んでいる。

 東京スポーツは27日、「2006年の第1回大会でチームの中心だったイチロー(現マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)の発言が宿命のライバル(韓国)に火をつけてしまった苦い経験があるようだ」という記事を掲載した。

【写真】記者会見するWBC韓国代表チーム

 日本代表チームの栗山英樹監督は26日、東京都内で記者会見を開き、最終メンバーの名簿を発表した。

 日本はこれより前、大谷翔平やダルビッシュなど12選手を先行発表したが、26日にさらに18選手の名簿を公開したものだ。

 同日、ラーズ・ヌートバー=セントルイス・カージナルス=と吉田正尚=ボストン・レッドソックス=という2人の米大リーガーの合流を伝えたほか、村上宗隆、山田哲人=以上、ヤクルト・スワローズ=、山本由伸=オリックス・バッファローズ=、岡本和真=読売ジャイアンツ=らが日本代表チームに選ばれたことを発表した。

 日本は2006年と2009年に続き通算3度目のWBC優勝に挑む。

 栗山監督は「世界一。それだけだ」「日本野球の魂を信じている。それを選手たちが必ず表現してくれる」と言い切った。

 日本は2006年の第1回大会時、韓国に連敗した。この時、イチローは自信にあふれるあまり「向こう30年、日本にはちょっと手を出せないなみたいな、そんな感じで勝ちたいなと思っている」と発言した。野球で日本と韓国のレベルの違いを見せるという意味の発言だった。

 これに対して、韓国メディアは競い合うかのようにイチローの発言について報道し、韓国の野球選手たちの闘志に火をつけた。

 日本はこの第1回大会で優勝こそしたものの、1次ラウンドと2次ラウンドで韓国に連敗してプライドが傷付いた。

 東京スポーツは「イチローの発言は韓国代表たちを激高させ、それがモチベーションになった。当時、韓国は日本に2連勝した。2次ラウンドで日本戦に2-1で勝利した韓国の一部の選手たちがマウンドに太極旗(韓国国旗)を突き刺す光景を見たイチローが激怒する様子が中継画面にそのまま写った。同大会で日本は準決勝戦で韓国に勝って優勝したが、イチローの『向こう30年』発言は『長きにわたって侍ジャパンの中で黒歴史になっている』とささやかれている」と報道した。

 しかし、大谷翔平は違うという。大リーグでも素晴らしい実力を誇るが、韓国を見下すようなことはしないと伝えている。

 大谷は先日の記者会見で、「韓国には素晴らしい選手が多い。どの世代も世界で戦えるトップ選手が出てくる国。素晴らしい野球をしている」と評価した。

 東京スポーツは「日本は世界一を目指す上でも、代表選手に一切の『挑発行為』を禁じるのは自然な流れだろう」「侍ジャパンは相手を敬う大谷流を貫き、厳しい戦いを勝ち抜いていく」と報じた。

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