サムスン電子の半導体部門、10-12月営業利益は衝撃の97%減

 サムスン電子が31日発表した2022年第4四半期(10-12月)決算で、半導体部門の営業利益が前年同期比97%減の2700億ウォンにとどまり、衝撃が走った。市場予想(4000億ウォン台)を大きく下回った。世界的な景気低迷の影響で中核事業であるメモリー部門は赤字だったと推定される。サムスン電子は「生産ラインのメンテナンス強化と設備の再配置を進め、(先端製造プロセスの)試験生産の割合を増やす」とし、事実上の減産を表明した。

 「メモリー不況」の影響で半導体部門の業績が不振だったため、第4四半期の同社の売上高は前年同期比8.2%減の70兆4646億ウォン、営業利益は60.3%減の4兆3061億ウォンだった。四半期ベースで営業利益が5兆ウォン以下に落ち込んだのは14年第3四半期以後8年ぶりだ。半導体だけでなくテレビ・家電事業も7年ぶりに赤字転落するなど主な事業部門の業績が全て悪化した。通期決算は売上高が前期比8.1%増の302兆2314億ウォン、営業利益が16.0%減の43兆3766億ウォン。

 サムスン電子の31日の株価は前日比3.6%安の6万1000ウォンだった。

■半導体部門のネガティブサプライズ

 サムスン電子の半導体部門が第4四半期に「ネガティブサプライズ」レベルの業績となったのは、主力のメモリー半導体の在庫が急増し、第3四半期から価格が急落した影響が大きい。同社は半導体部門の業績をメモリー、ファウンドリーなど細分化して公表していないが、市場ではメモリー部門が第4四半期に赤字に転落したとみている。半導体部門の通期売上高は98兆4600億ウォンで、台湾積体電路製造(TSMC)を上回り、世界首位の座を守った。

 テレビ・家電部門は第4四半期に600億ウォンの営業損失を記録し、15年第1四半期以来の赤字となった。サムスン電子は「需要減と原材料費・物流コストの上昇による影響が大きかった」と説明した。スマートフォン事業も新製品発売効果が低下したなどで、営業利益が前年同期比36%減少した。ただ、ディスプレー、電装部門は営業利益が前年同期に比べ小幅ながら増益となり、それぞれ1兆8200億ウォン、3700億ウォンだった。

呉ロラ(オ・ロラ)記者

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  • ▲写真提供=サムスン電子

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