被害総額1.6兆ウォン超「ライムファンド詐欺事件」、主犯キム・ボンヒョン被告に一審で懲役30年

被害総額1.6兆ウォン超「ライムファンド詐欺事件」、主犯キム・ボンヒョン被告に一審で懲役30年

 ソウル南部地裁は9日、いわゆる「ライムファンド事態」の主犯で、水原旅客とスターモビリティーの資金など約1300億ウォン(約135億円)を横領したとして起訴されたスターモビリティーのキム・ボンヒョン元会長に懲役30年、追徴金769億3540万ウォンの判決を言い渡した。

 ライムファンド事件は一時5兆9000億ウォンの資金を運用する国内トップのプライベートエクイティーファンドだったライム資産運用が2019年10月、177本のファンドの買い戻し中止を宣言し、1兆ウォンを超える消費者被害が発生した事件だ。キム元会長はライム資産運用の背後にいる「資金提供者」として知られている。

 ソウル南部地裁は「キム元会長が犯した経済犯罪の規模が約1258億ウォンに達する」とし、「スターモビリティーはこの事件で企業再生手続きが進められ、株式売買が停止されたため、投資家も莫大な被害を受けた」と指摘した。また、「キム元会長が犯行で主導的、核心的な役割を果たしたほか、汚職犯罪を繰り返した」とした上で、「電子装置を損壊して逃走し、刑事責任を不当に回避するなど真剣に反省する姿勢が見えず、厳しい処罰が避けられない」と判決理由を説明した。

 ソウル南部地裁はキム元会長が20年1月、ライム資産運用が投資したスターモビリティーの転換社債買い取り代金400億ウォンを横領した点、18年10月から19年1月にかけ、水原旅客名義のウリィ銀行口座からペーパーカンパニーの口座へと206億ウォンを横領した点、ライムファンドの資金で取得した郷軍相助会の不動産と資金、スタンダード資産運用の資金約392億ウォンを横領した点などを全てを有罪と認定した。

 キム元会長は20年5月に起訴された。いったん保釈され、在宅のままで裁判を受けていた昨年11月、結審直前に電子足輪を切って逃走したが、48日後に逮捕された。検察はキム元会長に懲役40年を求刑していた。

チョン・ヘイン記者、ユ・ジェイン記者

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