「6・25戦争思い起こす」…韓国人イラストレーターの絵にトルコ国民が涙、いいね30万超

 イラストレーターのミョン・ミンホさんがイラストを通じ、地震で大きな被害を受けて犠牲者を出したトルコとシリアに哀悼の意を表した。

 ミョン・ミンホさんは10日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に韓国戦争(朝鮮戦争)時に韓国の戦争孤児の世話をするトルコ人兵士の姿と、地震で被害を受けたトルコの子どもたちを助ける韓国緊急救助隊の姿を描いたイラスト2枚を掲載した。

【写真】ミョン・ミョンホさんが描いたイラスト。韓国戦争で戦争孤児の世話をするトルコ人兵士の姿と、地震の被害に遭った子どもたちを助ける韓国緊急援助隊の姿だ

 イラストの中のトルコ人兵士は、韓国戦争で廃虚となった場所で片ひざをつき、子どもの頭をなでている。この兵士はもう片方の手に水筒を持っている。これと同様、もう1枚のイラストでは、韓国の緊急救助隊員が地震で建物が崩壊した現場でひざまずき、子どもに飲み物を与えている。

 ミョン・ミンホさんは「韓国の救助隊が(トルコで)活躍しているというニュースを10日に見て感銘を受け、イラストを描くことにした」「トルコやシリアで数多くの犠牲者が出たというニュースを聞き、哀悼の意を込めて描いた」と本紙に語った。

 ミョン・ミンホさんはまた、「現在数多くの建物が崩壊しているトルコの『兄弟』たちと、最善を尽くして救助活動に取り組んでいるすべての人々に、イラストを通じて気持ちだけはつぶれてしまわないよう祈る気持ちで描いた」「特に、韓国戦争時に韓国の大きな助けとなってくれたのと同時に、大きな犠牲を払った『兄弟の国』トルコに、その時の感謝の気持ちを忘れていないことを示したかった」と強調した。

 2枚のイラストは12日午前10時30分現在、30万5000件以上の「いいね」を記録したほか、コメントも1万件以上寄せられている。現地のネットユーザーたちもこの投稿を見て、「両国が『兄弟の国』であることを非常によく表現している。美しいイラストをありがとう」「私たちに寄り添ってくれてありがとう」「地震の被災地に住んでいるが、すべてが破壊された。思いやりをありがとう」などコメントを寄せている。

 トルコ紙クムフリイェットなどトルコの各メディアもこのイラストを紹介した。同紙は「韓国とトルコの合作映画『Ayla The Daughter of War』(日本語タイトル『ブレイブ・ロード~名もなき英雄~』、2017年)を思い出させる」と報じた。この映画は、韓国戦争時に国連軍として派遣されたトルコ人兵士スレイマンが、戦争中に出会った5歳の孤児に「アイラ」と名付けて娘のように育てたが、悲しい別れが訪れ、その60年後に奇跡の再会を果たすという物語だ。7ニュースは「韓国のイラストレーターが73年前の韓国戦争におけるトルコの支援をイラストで表現し、トルコ国民を慰めた」と報道した。

チョン・チェビン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲写真=トルコのハタイ県アンタキヤ付近で11日午後、韓国緊急救護隊が地震で崩壊した建物の中から生存者を救助しているところ。/NEWSIS
  • 「6・25戦争思い起こす」…韓国人イラストレーターの絵にトルコ国民が涙、いいね30万超

right

あわせて読みたい