金正恩総書記と娘ジュエ氏が最前列中央で競技観戦、妹・金与正氏は後列の端

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が娘キム・ジュエさんと共に観覧席の中央に座って体育競技を観戦する写真を北朝鮮の各メディアが18日、公開した。キム・ジュエさんが軍関連ではない行事に姿を現したのは今回が初めてだ。

 光明星節(2月16日=故・金正日〈キム・ジョンイル〉総書記の誕生日)を記念して17日に行われた北朝鮮内閣と国防省職員たちの体育競技大会で、キム・ジュエさんは観覧席中央にある金正恩総書記の隣に座り、拍手をしたり、立ち上がって応援したりした。キム・ジュエさんのテーブルの上には金正恩総書記と同じ色のカップと双眼鏡が置かれていた。

【写真】体育競技の観戦中に娘キム・ジュエさんと話す金正恩総書記

 公開された写真を見ると、金正恩総書記の前には灰皿とタバコが置かれ、実際にキム・ジュエさんの隣でタバコを吸う姿もとらえられている。金正恩総書記の妻・李雪主(リ・ソルジュ)夫人は同日の観戦に同行しなかった。

 キム・ジュエさんが公の場に登場したのはこれで6回目だ。北朝鮮の各メディアはキム・ジュエさんを「愛するお子さま」と表現した。キム・ジュエさんは軍事パレードで金正恩総書記と手をつなぎながら歩いて閲兵したり、顔写真が入った切手が発行されたりするなど、その存在感が日々顕著になっている。軍関連ではない行事に姿を現したのは今回が初めてだが、北朝鮮では今後、キム・ジュエさんを通じた宣伝活動を増やしていくだろうとの見方もある。

 キム・ジュエさんとは違い、金正恩総書記の妹で朝鮮労働党副部長・金与正(キム・ヨジョン)氏は後ろの列の端に座っていた。金与正氏は先日の軍事パレード時も主な指導者グループの席には座らず、「地位・立場に変化があったのではないか」という見方もあった。だが、韓国統一部は「金与正氏の地位・立場が変わったとは確認できていない」としている。それでも一部からは「金与正氏を後ろに下げ、キム・ジュエさんを前面に出すことによって、金一族の血統を際立たせている」という指摘もある。

 事実、金与正氏は北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した翌日の19日の談話で、米国や韓国に対して非難を続けた。金与正氏が談話を出したのは、先月27日に米国からウクライナへの戦車支援を非難して以来、23日ぶりだ。金与正氏は同日、北朝鮮を念頭に国連安全保障理事会の招集をこのほど主導した米国に向かって「敵の行動を逐一注視し、我々に対する敵対的な事柄すべてに対処し、非常に強力かつ圧倒的な対応を取るだろう」と警告した。また、韓国については「依然として南朝鮮のやつらの相手をしてやる考えはない」と述べた。

キム・ミョンソン記者


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  • ▲写真=朝鮮中央通信/聯合ニュース

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