バッテリー提供のSKオンに相次ぎ責任転嫁…フォードCEOは何を焦っているのか

■就任3年目のファーリーCEOに焦りか

 2020年10月に就任したジム·ファーリーは翌21年、「電気自動車(EV)への転換に25年までに300億ドル(約4兆円)をつぎ込み、(20世紀初めの)フォード初の量産モデルである『T型フォード』に匹敵する大変革を成し遂げる」と表明し、「EVの伝道師」として急浮上した。

 EVへの投資財源を確保するため、1万人余りに達する容赦のないリストラを推進し、安定的な電池確保のためにSKオンと強い同盟関係を結んだ。SKオンはフォードに電池を供給するため、米ジョージア州に自社工場を建てたほか、テネシー州とケンタッキー州の合弁工場(21年)、トルコ合弁工場(22年)の設置を決めた。

 しかし、フォードはまだEV部門で目に見える成果を出せずにいる。21年にフォードが発表した「F150ライトニング」は事前予約だけで20万台に達したが、生産量が追い付いていない。昨年フォードが顧客に納車したのは約1万5000台にとどまり、同社は年間20億ドルの純損失を記録した。CNBCは「今年第1四半期の業績が回復しなければ、フォードに対する信頼にひびが入るだろう」と警告した。自動車業界関係者は「ファーリーCEOはフォード家や取締役会から業績面で大きな圧力を受けているのではないか」と述べた。

柳井(リュ・ジョン)記者

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