韓国統一部「北朝鮮で餓死者が続出」 

韓国統一部報道官「食料難は深刻」

 韓国統一部(省に相当)は20日「北朝鮮では一部地域で餓死者が続出するなど、食料難が深刻な状態だ」と明らかにした。統一部の具炳杉(ク・ビョンサム)報道官はこの日行ったブリーフィングで「関係機関の間で北朝鮮の食糧事情に関する評価を緊密に共有しているが、一部地域で餓死者が続出するなど、食料難が深刻とみている」との見方を示した。

 統一部の権寧世(クォン・ヨンセ)長官は今月15日に国会で「餓死者が続出するほどではないと考えている」と答弁したが、これについて具報道官は「苦難の行軍当時のように餓死者が大量に出るような状況ではないという趣旨」と説明した。北朝鮮では慢性的な食糧不足が続き、これにコロナによる封鎖が長期化したことで食料の運搬や供給がさらに難しくなったとされている。また北朝鮮当局が昨年秋から食料に対する中央の統制を強化する方向へと政策を見直したため、「食料分配に問題が生じた」との見方もある。

 統一部は先日「餓死者は続出していない」との判断を示したが、今回これを見直したことについて具報道官は「北朝鮮の食料難に関する新たな徴候や情報が毎日蓄積されているため、総合的な評価を通じて判断した」と説明した。

 韓国大統領室国家安保室は18日、北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け国家安全保障会議(NSC)常任委員会を招集した。その席で国家安保室は「北朝鮮では深刻な食料難で餓死者が続出しているが、北朝鮮政権は住民の人権や生活を度外視し大規模軍事パレードや核・ミサイル開発にのみ力を入れている。慨嘆すべきことだ」と指摘した。

キム・ミョンソン記者

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  • ▲韓国統一部の具炳杉(ク・ビョンサム)報道官

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