体外受精で生まれた子のDNAが両親と不一致、病院側に賠償命令 /中国

 中国で体外受精により誕生した子が8年後、デオキシリボ核酸(DNA)鑑定で両親との血縁関係が認められないことが明らかになり、裁判ざたとなった。

 中国メディア「封面新聞」が21日に報道したところによると、チョンさん(50)夫妻は結婚後、子どもができなかったため、2011年に安徽医科大学第1付属病院生殖センターに通い始めたという。そして翌年、体外受精により男児を出産したが、2020年にこの男児と夫婦の間に血縁関係が全くないことが分かり、病院を相手取り訴訟を起こしたとのことだ。

 裁判所はこのほど、「病院側は夫婦とは関係のない受精卵を使うなど、体外受精の過程で重大な過失を犯していたことが認められる」として、64万元(約1260万円)を賠償するよう命じる判決を下した。

 この裁判では、冷凍保存過程で番号を重複して付けるなどして解凍記録が明確でないなど、病院による受精卵の管理がずさんだったことが明らかになった。

 また、チョンさん夫婦の受精卵の行方はもちろん、男児の生物学的両親が誰なのかも確認できていない。

 チョンさんは「生物学的な親が自分たちの子に会いたいと思う可能性もあるし、子が重症疾患により骨髄移植などが必要な状況になったら、血縁や血族の助けが必要になるかもしれない」と病院側を非難した。

シン・ウンソ記者

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