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WBC:中国代表になった韓国籍の朱権「次は韓国国旗を付けたい」

WBC韓国戦には登板しない予定

 米アリゾナ州ツーソンのキノ・スポーツ・コンプレックスには正規規格の球場が8面、リトル球場が2面ある。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)韓国代表チームは現在、プロ野球球団のKTウィズ、そして起亜タイガースと「一つ屋根の下で3家族」に分かれてこれらの球場を使用し、共にキャンプを行っている。KTの投手・朱権(チュ・グォン、27)は今回のWBCに韓国代表ではなく中国代表チームのユニホームを着て出場する。来月初めに同大会が開催される東京では中国代表チームに合流する予定だが、現在はKTの選手としてトレーニング日程をこなしている。

 19日に会った朱権は「韓国代表チームが近くにいるので、野球がもっとうまくなって、私も太極マーク(韓国国旗のマーク)を付けたいと思った」と語った。中国人の父と韓国人の母の間に生まれた中国・朝鮮族出身の朱権は2005年に韓国国籍を取得した。しかし、両親や祖父母の国の代表として出場が可能なWBCの規定により、中国野球協会が朱権にラブコールを送った。朱権は2017年大会に続き、今回も中国代表としてWBCに出場する。

 朱権は「WBCよりも公式戦に焦点を合わせて練習をしている」と言いながらも、「トップクラスの選手たちとの対決が楽しみだ」と語った。中国の初戦の相手・日本は大谷翔平=ロサンゼルス・エンゼルス=や村上宗隆=ヤクルトスワローズ=などの強打線を誇る。朱権は「大谷選手のような選手たちとは実力の差があるだろうが、どの程度なのか直接対戦して感じてみたい」と言った。朱権は韓国戦には登板しない。韓国を相手に投げないという条件で中国代表チームに合流したためだ。公式戦に影響を与えないよう、先発投手も引き受けないことにした。

 朱権の中国代表選抜が報じられた時、一部の野球ファンたちは非難した。しかし、朱権は「応援してくれるファンも多いので、あまり気にしていない」と毅然(きぜん)とした姿勢を見せている。

 今シーズン終了後にフリーエージェント(FA)資格を得る朱権は「出塁をできるだけ許さないようにすることが今シーズンの目標だ。ランナーを出さなければ防御率などの数字も良くなるだろう」「WBCでベストを尽くして活躍できたら、公式戦でもその勢いをキープしたい」と語った。

ツーソン(アリゾナ)=キム・ヨンジュン記者

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  • ▲KTウィズの投手で韓国籍のWBC中国代表・朱権(チュ・グォン、27)

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