「破滅への入り口」…ロシア、戦争・新型コロナで200万人減

 「ロシアはウクライナ侵攻や新型コロナウイルス感染症などの影響により、この3年間で平時よりも人口がさらに200万人減少した」と英紙エコノミストが4日(現地時間)、報道した。2020年から3年間続いた新型コロナの世界的流行がロシアの人口減少を加速化させ、昨年発生したウクライナ侵攻で「人口の悪夢」に陥ったということだ。

 ロシア当局は公式には新型コロナウイルス感染症によって38万8000人が死亡したと発表した。しかし、エコノミストは実際の死亡者が120万-160万人に達すると分析した。これは人口10万人当たり850-1100人で、全世界でインドに次ぎ新型コロナによる死亡者が多く発生したとの推定だ。

 ロシアの人口減少をさらに加速化させたのは、昨年2月から続いているロシアによるウクライナ侵攻だ。昨年、戦争状態から抜け出すため海外に避難したロシア人は50万-100万人に達すると西側諸国では推定している。昨年からロシア政府が発表した動員令を避けてフィンランド、モンゴル、ジョージア、カザフスタンなど周辺国に向かうロシア人が続出している。

 エコノミストは、戦場で死亡または負傷したロシア兵士が17万5000-20万人に達すると把握している。特に、戦争の影響で15歳男性の平均寿命が5年短くなり、女性の人口の方が男性より1000万人多いといういびつな人口構造が定着しつつあるという。また、高学歴人材の海外逃避が増え、全般的な教育水準を引き上げることも容易ではなくなったとも分析している。

 国連は、ロシアの人口が現在と同じペースで減少すれば、50年以内に1億2000万人まで減少し、現在世界7位の人口規模が15位にまで下がると予測した。エコノミストは「人口が減少傾向を示している国をほかに見つけるのは容易だが、ロシアのように急激な減少傾向を示すのは珍しい」「ロシアは人口減少という『破滅の輪』に入ったものと見られる」と指摘した。

ソ・ユグン記者

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