羊の頭のミイラ2000個超、ラムセス2世の神殿で発掘 /エジプト

【NEWSIS】考古学者らが、エジプトのラムセス2世の神殿で2000個を超える羊の頭のミイラを発掘した。

 エジプト観光・考古省は25日(現地時間)、米国ニューヨーク大学所属の考古学者らが、ラムセス2世の神殿で2000個以上もの羊の頭のミイラを発掘したと伝えた。考古学者らは、羊の頭だけでなくヤギ、牛、シカ、ダチョウのミイラも発見した。

 考古学チームの責任者を務めるサーメハ・イスカンデル博士は「羊をはじめとする数多くの動物のミイラは、ナイル川に面した古代エジプトの都市アビドスで、ラムセス2世をたたえるために供えられたいけにえと推定される」と発表した。

 羊の頭のミイラは、プトレマイオス朝(紀元前305-紀元前30年)時代に作られたと推定される。考古学チームは「ラムセス2世の在位期間は紀元前1279年から紀元前1213年の間であることから、この発見はファラオの死から1000年たった時期までラムセス2世に対する崇拝が続いていたことを示唆する」と発表した。

 考古学チームは、動物のミイラのほかにも第6王朝(紀元前2323-2150年)時代に建築されたと推定される、外壁の厚さがおよそ5メートルの「大型建築物」も発掘した。内部からは彫像や、革の靴・衣服、パピルスなどが共に発見された。一部の出土品は少なくとも4300年以上昔の遺物だと判明した。

 エジプト考古最高評議会(SCA)のムスタファ・ワジリ委員長は「今回の発見を通して、ラムセス2世の寺院が建設される前のアビドスの姿や古代エジプトの神殿に対する、より多くの情報を得ることができた」と語った。

 エジプト観光・考古省は、考古学チームがさらなる研究のため現場で作業を続ける予定だと発表した。

チョン・ヒジュン記者

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