配膳ロボット・AI予約…日本市場に食い込む韓国スタートアップ企業

 無人レンタカーシステム会社のカーフリックスは昨年11月、沖縄県で提携レンタカー20台でサービスを開始したが、現在は2000台に急増した。カーフリックスは中小レンタカー業者が登録した車両と顧客と結び付けるプラットフォームだ。急増した背景には人件費を節減できることがある。日本の中小レンタカー業者は車両を引き渡す際、契約書の作成だけで30分以上かかる。カーフリックスが開発した無人システムは、顧客が直接運転免許証などをスキャンする方式なので3分で手続きが終わる。人手が足りない沖縄のレンタカー業界でうわさが広がり、カーフリックスと提携する業者が増えたのだ。同社のユン・ヒョンジュン代表は「5月には福岡と北海道にも進出する計画だ」と話した。

 企業用AIソリューションを開発するスタートアップ、オルガナイズは現在、売上の半分が日本で上げている。SMBC、イオングループ、野村證券、ニトリなど日本の各業界の大手企業がオルガナイズの製品を使用している。同社のAIチャットボットは、対象企業に不可欠な機能だけをカスタマイズして提供する。日本の大企業では法務部門が過去の訴訟資料、人事部門が人事規定をそれぞれ検索するのに時間を要していたが、このチャットボットに「給与関連規定を探してほしい」と言えば、直ちに回答を提示してくれる。

■日本企業との合弁・提携も増加

 韓国のスタートアップの技術力を確認した日本企業が日本での営業・販売を引き受ける例も増えている。クラウド運営・管理分野のスタートアップであるメガゾーンは昨年、日本だけで250億ウォン(約25億円)を売り上げた。日本の顧客企業だけで200社を超える。メガゾーンはアマゾン、マイクロソフト、グーグルなどさまざまなクラウドを使う企業顧客にクラウド同士を自然に融合するソリューションを提供する。メガゾーンの日本事業は伊藤忠商事系の伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)との合弁会社、メガゾーンジャパンが受け持っている。メガゾーンと同じクラウド部門のスタートアップ、ベスピングローバルも2年前、日本のサーバーワークスと合弁会社「G-gen(ジージェン)」を設立した。AIを活用した工場制御、保険自動審査を行うアジャイルソーダは、日本のコンサルティング企業、情報技術開発(TDI)と合弁会社を昨年11月に設立した。野村総合研究所出身のTDI創業者が日本企業への営業を担当し、アジャイルソーダは製品開発を担う方式だ。

東京=成好哲(ソン・ホチョル)支局長、林ギョン業(イム・ギョンオプ)記者

【表】日本国内のスタートアップ投資状況

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  • ▲2021年に日本に進出した韓国のロボットスタートアップ「ベアロボティクス」の配膳ロボット「Servi(サービィ)」 /ソフトバンクロボティクス
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