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北朝鮮警備艇が昨日、中国漁船を追って南下し、西海の北方限界線NLLを1.8キロほど侵犯しました。韓国海軍高速艇の警告射撃を受けていったん戻りました。北朝鮮は現在、10日連続で南北通信線に応答していません。改めて局地挑発を引き起こそうとしているのではとの懸念も浮上しています。
ユン・ドンビン記者の報道です。
【テレビ朝鮮ニュース動画】北の警備艇がNLLを1.8キロ侵犯も警告射撃で退却
(記者リポート)
北朝鮮警備艇1隻が西海北方限界線NLLを侵犯したのは昨日午前11時ごろのことです。
北朝鮮警備艇はまずNLL南側に南下した中国漁船を追跡し、NLL南端から南に1.8キロ侵犯しました。
NLL侵犯前から状況を見守ってきた韓国海軍高速艇が直ちに接近し、10回以上にわたり通信で警告しましたが、北朝鮮警備艇は応答しませんでした。
最終的に韓国海軍高速艇が40ミリ機関砲を10発撃って警告すると、初めてNLL北側に戻りました。
その後、本来の位置に戻った韓国海軍高速艇は不法操業中だった中国漁船と衝突し、韓国海軍副士官1人と兵士2人が軽傷を負いました。
北朝鮮がNLLを侵犯したのは今回が今年に入って初めてです。
しかし北朝鮮が今月7日から10日連続で共同連絡事務所と軍通信線を利用した通話に応答せず、今月13日には新型の固体燃料大陸間弾道ミサイルも発射したことから、改めて局地挑発を準備しているとの懸念の声も上がっています。
(辛宗祐(シン・ジョンウ)/韓国国防安保フォーラム事務局長)
「第1・2延坪海戦直前にも北朝鮮警備艇がNLLをたびたび侵犯し、韓国軍の警戒態勢と対応作戦を試したことがあります」
韓国軍関係者は「過去に北朝鮮警備艇が意図してNLLを侵犯する際には直線航路で南下してきたが、今回は中国漁船を追ってジグザグに南下したため、意図的だった可能性は低いと考えている」としながらも「さまざまな挑発の可能性に備えている」とコメントしました。
TV朝鮮のユン・ドンビンがお伝えしました。
(2023年4月16日放送 TV朝鮮「ニュース7」より)