「製造業以降の日本の突破口、首都ではなく地方にあり」

「製造業以降の日本の突破口、首都ではなく地方にあり」

【新刊】原研哉著、ソ・ハナ訳『低空飛行』(アン・グラフィクス刊)

 『低空飛行』は、日本の世界的デザイナーである著者が作ったウェブサイトの名前だ。2019年から月に1度ずつ、日本各地を訪問した物語を紹介している。

 グローバル化時代において肝心の日本をあまり知らないという反省から出発し、地域性に対する思いで進めている。世界の中の一地域としての日本、そして日本国内の各地域における固有の文化や風土を「未来の資源」として見つめよう-と強調する。一例として、水陸両用の飛行機で日本の半島地域を旅行する「半島航空」構想を紹介する。大都市の空港ではなく海に着水し、全国をくまなく飛び回る。ジェット旅客機より低い高度で飛び、国土の美しさを鳥瞰(ちょうかん)する。低く飛べば、細かいところまで見える。

 製造業以降の日本の突破口を模索した本だが、人口の半数が首都圏に集中している韓国にも示唆するところがある。観光産業という観点にとどまらず地域性を再発見することで、消滅の危機にある地方が生き残ることができる。「かつて田舎の若者が都市を想像したように、今では都市の若者が、憧れの地域で事業を始める自分の姿を想像し、胸を躍らせる。そんな時代に変わっている」。230ページ、2万5000ウォン(約2500円)

チェ・ミンギ記者

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