奇襲攻撃を受けたクリミア半島…「ロシア黒海艦隊の燃料タンク10基破壊」

ロシア「火災は鎮圧した」「負傷者はいない」

 ウクライナ軍による反転攻勢の開始地点について「2014年にロシアに占領されたクリミア半島周辺になるのでは」との見方が浮上しているが、そのクリミア半島では今戦雲が垂れ込めている。

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 クリミア半島で軍事施設が集中する要衝のセバストポリが4月29日にドローンによる攻撃を受け、ロシア黒海艦隊司令部などで大きな爆発と火災が起こった。現地メディアが相次いで報じた。この攻撃でロシア軍が使用する燃料などが大量に保管されていた貯蔵庫でも火災が発生したという。米政府系放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」はウクライナ軍関係者の話として「黒海艦隊が使用予定だった4万トンの燃料タンクのうち少なくとも10カ所が破壊された」と伝えた。

 ウクライナは今回のドローン攻撃を誰が行ったか明らかにしていないが、ウクライナ軍あるいはウクライナ系の勢力による可能性が高いようだ。ウクライナのメディアや複数の関係者は、今回の攻撃でセバストポリ都心上空が黒煙に包まれる様子を撮影した動画をSNS(会員制交流サイト)に相次いで掲載した。これについてロシア側のミハイル・ラズボザエフ・セバストポリ市長は「敵(ウクライナ)は奇襲攻撃で占領を試みたが、火災は鎮圧され負傷者は誰もいない」と述べた。

 ロシアによるウクライナ侵攻後、今年2月からウクライナが反転攻勢に乗り出した主要な地域の一つがクリミア半島だ。先月もクリミア半島北部のジャンコイ市で大規模な爆発が発生し、鉄道で輸送中だった巡航ミサイル「カリブル」が複数破壊された。この日は中国の習近平・国家主席によるロシア国賓訪問の初日だった。

鄭智燮(チョン・ジソプ)記者

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