7日の韓日首脳会談 福島原発汚染水の「2国間検証」議論か

7日の韓日首脳会談 福島原発汚染水の「2国間検証」議論か

【ソウル聯合ニュース】韓国政府は7日にソウルで開く韓日首脳会談で、東京電力福島第1原子力発電所の処理済み汚染水の海洋放出について安全性を検証する韓日2国間の科学調査の必要性を提起することを検討しているようだ。韓国国民が極めて敏感に反応する汚染水問題で日本が誠意を示せば、韓日の信頼関係の促進につながると期待される。

 複数の韓国政府筋によると、政府は福島第1原発の汚染水問題について、国際原子力機関(IAEA)が各国の専門家と進めている安全性検証とは別に、韓日による独自の検証も必要だと判断しており、この問題について日本側と協議を続けてきたとされる。

 IAEAは日本の汚染水の処分計画が国際基準に合致しているかどうかを検討し、安全性を検証するため、タスクフォース(TF、特別チーム)を設けて活動している。TFには韓国を含む11カ国の専門家やIAEA事務局の職員らが加わっており、昨年に3度の訪日調査を実施して報告書も発表した。

 このTFに韓国の専門家が参加しているとはいえ、地理的に近い韓国の国民が今なお安全性に不安を抱いていることから、韓日間の別途の検証が必要だというのが政府の認識だ。

 韓国の趙太庸(チョ・テヨン)国家安保室長と日本の秋葉剛男国家安全保障局長は3日午後、首脳会談の議題調整などのためソウルで会談することになっており、この席でも汚染水の問題が扱われる可能性が高いとされる。双方が2国間の検証に一定の前向きな姿勢をみせれば、首脳会談の議題になると予想される。

 早ければ夏にも始まると予想される汚染水の海洋放出は、韓国の対日世論に直結する大きな懸案に挙げられる。韓国政府が徴用訴訟問題の解決に主導的に取り組み、首脳間の相互訪問「シャトル外交」の12年ぶりの復活につなげただけに、日本も汚染水問題で韓国国民の感情をくみ取り、誠意をみせるべきだとの声が出ている。

 一方で、すでにIAEAによる検証プロセスが進んでおり、韓国との別途の調査を日本が受け入れるかどうかは予断を許さないとの指摘もある。

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