サムスン電子のファウンドリー部門、発足から5年で年商200億ドル突破

 サムスン電子の半導体ファウンドリー(受託生産)部門の売上高が昨年、200億ドルを初めて突破したとみられる。2017年にファウンドリー事業部を新設してから5年目での達成だ。

 市場調査会社オムディアによると、サムスンのファウンドリー部門は昨年、売上高が208億3200万ドル(約2兆8100億円)だったと推定される。事業部発足翌年の18年(116億6700万ドル)に比べ80%近く増加した。サムスン電子は半導体部門全体の実績を公表するが、メモリー、ファウンドリーなど事業別の実績は明らかにしていない。サムスン電子は昨年の半導体部門による売上高が98兆4600億ウォン(約10兆900億円)だった。オムディアの分析通りならば、昨年のサムスンのファウンドリー部門は同社の半導体売上高の28%を占めたことになる。

 今年第1四半期(1-3月)の半導体部門の売上高は前年同期比49%減の13兆7300億ウォンだった。メモリー半導体の市況が低迷したためだが、ファウンドリー事業が停滞した影響も大きかった。サムスン電子は「世界的な景気低迷でファウンドリー需要が低迷した。客先の在庫増加で注文が減少し、実績が後退した」と説明した。業界は今年下半期からメモリーもファウンドリーも業況が改善するとみている。

 昨年世界で初めて3ナノメートル級のファウンドリーで量産に成功したサムスン電子は、業界首位の台湾積体電路製造(TSMC)との技術格差縮小を急いでいる。サムスン電子の慶桂顕(キョン・ゲヒョン)半導体総括社長は4日、韓国科学技術院(KAIST)での講演で「5年以内にTSMCに技術力で追いつく」と述べた。次世代技術である2ナノメートル製造プロセスでTSMCをリードすることを目指す。サムスン電子は2030年、システム半導体分野で世界首位を目指している。

朴淳燦(パク・スンチャン)記者

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  • ▲サムスン電子華城キャンパスの3ナノメートル量産ラインでファウンドリー事業部の従業員が3ナノメートルウエハーを手にしている。/同社提供

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