「最近、韓国の化粧品なんて使う人いるの?」 中国市場で売上急減のKビューティー…いったい何が

「最近、韓国の化粧品なんて使う人いるの?」 中国市場で売上急減のKビューティー…いったい何が

 中国で愛国消費ブーム(国潮=グオチャオ)が巻き起こっている中、「Kビューティー」が力を発揮できずにいる。今年1-3月期に中国人がオンライン免税店を通じ購入した韓国製化粧品の総購入額は昨年同期に比べて3分の1程度まで下がっていることが分かった。

 本紙が13日、韓国統計庁の「3月オンライン・ショッピング動向」を分析した結果、中国人がオンライン免税店で韓国製化粧品を買った金額は昨年1-3月期の3170億ウォン(約320億円)から今年1-3月期には1091億ウォン(約110億円)へと下がっていることが分かった。昨年に比べて化粧品の売上が約3分の1に当たる34.4%に減ったということだ。

 このように韓国製化粧品のオンライン売上が減ったのは、中国人観光客が減少して免税店のオンライン・ショッピングモールの売上が減ったこともあるが、中国の若者層を中心に「国潮」と呼ばれる愛国消費ブームが巻き起こっていることも大きいとみられている。国潮とは中国文化を意味する「国」と、流行・トレンドを意味する潮流の「潮」からなる合成語で、中国で巻き起こっている国産品愛用運動のことだ。中国の経済発展と共に、愛国主義教育を集中的に受けてきた中国のMZ世代(1980年代初め-2000年代初め生まれの世代)が国潮ブームを主導している。

 問題は、このような中国の消費トレンドにより韓国製化粧品など消費財の売上状況がますます厳しくなっていることだ。韓国の化粧品大手メーカー「AMORE PACIFIC(アモーレパシフィック)」の場合、一時中国での売上が海外売上の60%を占めるほど比重が高かったが、最近は高級基礎化粧品「雪花秀(ソルファス)」などを除いて事実上、中国市場をあきらめるムードが漂っている。「HERA(ヘラ)」や「ETUDE(エチュード)」などのブランドは中国の店舗をすべてなくした。

■中国の愛国消費で韓国製化粧品オンライン売上が3分の1に

 愛国消費ブームで中国人が韓国製化粧品など韓国消費財のオンライン直接購入を大幅に減らしている一方で、韓国人にとっては中国のオンライン販売サイト「AliExpress(アリ・エクスプレス)」など中国製品を簡単に安く、直接手に入れられる方法が増えているため、中国製品の購入が増加している。

 このため、eマーケットプレイスにおける韓国と中国の輸出・輸入パターンは完全にひっくり返った。昨年1-3月期は中国へのオンライン直接販売の売上額が4026億ウォン(約407億円)、中国からのオンライン直接購入額が3285億ウォン(約332億円)で、売上額の方が多かった。

 しかし、今年1-3月期は中国へのオンライン直接販売による売上額が1527億ウォン(約154億円)で前年同期比62.1%も減少し、中国からのオンライン直接購入額は6550億ウォン(約662億円)で昨年同期比2倍前後まで増えた。

 韓国統計庁のキム・ソヨン・サービス業動向課長は「オンライン直接購入による中国との輸出・輸入パターンが変わったのは事実だが、今後もこのような傾向が続くかは、もう少し推移を見なければならないだろう」「新型コロナの影響が終わり、どのような消費パターンが続くのか、韓中関係がどうなるかによって、両国のオンライン消費パターンにも影響が出ると考えている」と語った。

金成謨(キム・ソンモ)記者

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