「コロナ終息宣言」の韓国、繁華街は外国人観光客で大にぎわい…日本人は60倍の増加

新型コロナ「非常事態終息宣言」後に迎えた初めての週末…繁華街流動人口の30%が外国人

 「わあ、不思議。インスタグラムで見た所だ!」。14日午後、ソウル市江南区にあるショッピングセンター「COEX(コエックス)モール」の「スター・フィールド・ライブラリー(ピョルマダン=星広場=)図書館」。カタールから来たアリア・デラセナさん(18)はカメラのアングルをいろいろ変えながら、高さ13メートルの巨大な本棚を撮影していた。この日、本棚前で写真を撮っていた20-30人のほとんどが外国人観光客だった。開館時間30分前から記念写真を撮るために外国人観光客が行列するという。デラセナさんは「BTS(防弾少年団)が好きになって韓国に来たいと思っていた。新型コロナウイルス感染症の渡航制限で来られなかったけれども、やっと来られるようになって、ここに来た」「マスク着用義務指針も解除されたと聞いて、心から楽しんでいる」と語った。

 韓国政府が「新型コロナウイルス非常事態の終息」を宣言して初めて迎えた週末だったこの日、ソウル市内の主な観光スポットは世界各国からの観光客でにぎわった。若者が多いソウル市江南区の街路樹通り(カロスキル)や麻浦区の弘大(ホンデ)などは流動人口の25-30%が外国人観光客だった。しかも、中国人団体観光客ばかりだった以前とは違い、日本・米国・東南アジアなど、観光客の出身国もさまざまだった。

 同日午後、ソウル市中区明洞(ミョンドン)の地下ショッピングセンター入口から明洞聖堂まで続く約370メートルの区間には、タッカンジョン(甘辛チキン)、焼きギョーザ、トッポッキ(韓国もちの甘辛いため)などを売る露店が約100店並んでいた。どの店にも日本・カナダ・東南アジアなどから来た観光客が行列している。サイコロステーキを売るコ・ウングァンさん(49)は「1年前と比べると、お客さんも売上も約2倍に増えた」「中国人団体観光客はほとんどいない」と語った。フルーツジュース・スタンドを営むAさんも「外国人客の半分以上が日本や東南アジアからの観光客」と話した。日本人のコンドウ・ソイさん(19)は「4年前に初めて韓国を旅行した時、明洞に来た。新型コロナが終わったら、(コロナ後)初めての旅行でここに来ると決めていた」「『ショッピングの聖地』明洞は変わっていない気がする」と言った。

 洋服店やタロット占いの店などが集まるソウル市麻浦区の弘大入口駅近くにある繁華街にも外国人の姿が目についた。同日午後、弘大観光案内所前で10分ほどの間に横断歩道を渡った300人のうち、70人が外国人観光客だった。ベトナムから来たというトラン・ミン・ドゥンさん(25)は「今月10日から1週間、1人でソウルを旅行している。新型コロナの措置が解除になって、自由に旅行できるようになり、気分がいい」と語った。ここでたまごパンを売っているイさん(41)は「今年1-2月に比べて外国人訪問客が3-4倍増えた」「外国人のうち60%くらいがマレーシアなど東南アジアからの観光客で、その次ぐらいが日本人のようだ」と話した。

 ソウル市江南区の街路樹通りにも外国人観光客が集まっている。指輪やネックレスなどを売る露店の前には外国人観光客が5-6人集まってアクセサリーを品定めしていた。オーストラリアから来たピア・ウィックストラムさん(52)は「新型コロナのパンデミック(世界的流行)が終わったので旅行で韓国に来た。来週まで滞在する予定だ」「キャラクター・ショップでスマートフォンの高速充電器を買いたい」と語った。

 新型コロナ予防措置が解除され、韓国を訪れる外国人観光客の数は急速に回復している。韓国観光公社によると、今年1-3月期の外国人観光客は約171万人だったとのことだ。これは2022年10-12月期の148万人に比べて16.2%の増加だ。特に中国よりも日本・米国・香港・台湾などの外国人観光客の数が大幅に増えた。日本人観光客は2023年1-3月に計35万3000人余りが韓国を訪れたが、これは昨年同期の訪問者数(約5400人)の60倍以上だ。同期間、台湾からの観光客は約1500人から約16万人に、米国人観光客も約4万8000人から約18万人へと4倍も増えた。中国人観光客は比較的少なかったが、これは韓国政府が中国からの入国者に対する新型コロナ検査義務を最近まで続けていたためとみられる。

キム・イェラン記者、チョン・ヘミン記者、チョ・ジェヒョン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲新型コロナ措置解除後、初めて迎えた週末の14日午後、ソウル市中区の繁華街・明洞(ミョンドン)は外国人観光客でにぎわった。写真=ナム・ガンホ記者

right

あわせて読みたい