尹大統領 ドイツ首相と会談=北朝鮮の非核化など巡り協力強化で一致

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は21日、ソウルの大統領室庁舎でドイツのショルツ首相と会談し、供給網(サプライチェーン)やロシアのウクライナ侵攻、北朝鮮の非核化問題などで協力を強化することで一致した。

 ドイツの首相が韓国を訪れるのは2010年、当時のメルケル首相が主要20カ国・地域(G20)に出席するため訪韓して以来で、国際会議などを除いては1993年のコール首相以来となる。

 ショルツ首相は日本の広島で開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)に出席した後、韓国を訪問した。

 尹大統領は会談で、「両国は戦争と分断の痛みを経験したが、『ラインの奇跡』と『漢江の奇跡』を通じて目覚ましい経済発展を成し遂げた」とし、「世界の複合的な危機の中、自由を普遍的価値とする国との連帯と協力が非常に緊要だ」と強調した。また、ドイツを「核心友好国」「価値パートナー」と呼んだ。

 ショルツ首相は会談前、南北軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)を訪問したことを取り上げ、「平和と安保を深刻に脅かす状況というのを目の当たりにした」として、「両国関係が分断の経験を基に一層緊密に発展しなければならない」と述べた。会談後に行った共同記者会見では「不可逆的かつ検証可能な北の非核化のための韓国の取り組みに加わる」と表明した。また、「韓国とドイツはロシアの侵略戦争に関する共同の立場をまとめた。領土の主権侵略は決して認められない」とし、「積極的にウクライナを支援する」と明らかにした。

 尹大統領は会見で、対中国関係について、「ショルツ首相は韓国と同様、ドイツも中国への経済依存度が高いため、中国との関係が合理的に管理されなければならない、不要なリスクを避けなければならないという意見を示した」と述べた。ショルツ首相は「確実な計画を持ち、中国に対する依存度を下げるため協力することが重要だ。日本、韓国との協力を推進し、中国への依存度を下げることが重要だ」との考えを示した。

 韓日関係について、ショルツ首相は「歴史的に極めて敏感な問題である日本との関係でも尹大統領が勇気ある決断を下した。尊敬の意を表する」と述べた。

 両首脳は軍事秘密情報保護協定の早期締結などについて合意した。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい