蚕室野球場に「ティンカーベル」が…雨のように降り注いだ虫の大群、その正体とは /ソウル

 18日、ソウル市松坡区の蚕室野球場で、プロ野球の試合を観戦するために集まった人々が虫の群れに襲われた。この虫の正体は5月から6月にかけて交尾のために飛び回るカゲロウの一種「トウヨウモンカゲロウ」だ。同日午後8時ごろ、スタジアム内の照明が点灯すると、打席に立った選手の視野を遮るほど飛び回った。京畿道水原市内から同スタジアムに来たキムさん(30)は「球場の上にトウヨウモンカゲロウ数万羽がライトアップされて空が白く見えた。観客席にも数十羽かたまりになって雨のように降り注いだ」と語った。

【動画】コンビニの窓ガラスを覆い尽くす虫の大群 /南楊州市

 毎年5月から6月ごろにかけて、京畿道南楊州市一帯に出没していたトウヨウモンカゲロウが、最近はソウル市広津区・城東区・江南区などの一帯に群れで現れ、住民や自営業者たちが不便を強いられている。人に病気をうつす害虫ではないが、羽を広げると5センチメートルほどの大きさで、人に向かってくる。また、つぶれると悪臭がするということもあり、自治体に苦情が殺到している。

 トウヨウモンカゲロウの個体数が増えた理由は、気温上昇で水温が上がり、幼虫が生息しやすくなったためだという。ソウル市城東区の関係者は「トウヨウモンカゲロウの幼虫生息地である漢江流域は上水源保護区域で、殺虫剤散布などの作業が難しい」「成虫は口が退化していて、2-3日しか生きず、交尾・産卵後に死ぬため、殺虫・消毒作業の必要性を感じていない」と説明した。

シン・ジイン記者

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  • ▲18日、ソウル市内の蚕室野球場で行われた韓国プロ野球・KTウィズ対LGツインズの試合で、「トウヨウモンカゲロウ」の群れにより観客たちが大変な不便を強いられた。写真=ツイッターより
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