部隊で大麻発見 入営者全員に薬物検査実施を検討=韓国軍

【ソウル聯合ニュース】韓国軍は軍内での薬物犯罪を根絶するため、入営者の身体検査と服務中の将兵の健康診断に違法薬物の検査項目を追加する方向で検討を進めている。国防部が23日、こうした内容の管理改善案を発表した。陸軍の部隊で先月、大麻が見つかったことから、国防部は軍内の違法薬物対策の強化に取り組んでいる。

 現在の入営時の身体検査では、薬物の使用経験があると本人が申告したか軍医官が必要と判断した場合だけ、薬物検査を実施している。国防部はこれを、身体検査を受ける全員に実施する考えだ。服務中の将兵の場合、除隊するまでに健康診断を1回以上受けることになっているが、このうち尿検査の項目に薬物を追加することを検討している。

 幹部については、任官予定者と長期服務志願者の全員を対象に早ければ今年下半期から薬物検査を実施することにした。また、違法薬物の持ち込みを防ぐため、軍に配達される営内搬入物品を厳格にチェックする。軍内で使われる医療用麻薬の管理も強化する。

 国防部関係者は「基本権の侵害が懸念されることがないよう、法的な根拠づくりを検討した上で慎重に推進していく」と話した。 

 違法薬物の取り締まりと捜査の強化に向けては、今月、軍検察と軍事警察内に専門捜査チームを新たに設けて運用を始めた。25日には大検察庁(最高検)と協力策を協議する予定。営内で薬物犯罪があれば原則として身柄を拘束して捜査し、他の将兵に薬物を勧めたり渡したりする場合には厳しく処罰する方針だ。

 将兵の必須教育課程には薬物乱用防止教育を含める。

 陸軍が先月17日、京畿道・漣川の部隊の居住棟を抜き打ち捜索したところ、大麻が見つかり、関係者は立件された。この大麻は食品に紛れ込ませ、宅配便で部隊に届けられた。 

 軍は今月2日、国防部次官が率いるタスクフォース(作業部会)を立ち上げ、軍への薬物持ち込み阻止や取り締まり、防止教育などを議論してきた。

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