長距離地対空ミサイルの4回目迎撃試験も成功 25年に量産開始=韓国

【安興聯合ニュース】韓国型ミサイル防衛(KAMD)の主力兵器として北朝鮮の弾道ミサイルの迎撃を担う長距離地対空ミサイル(LSAM)が、4回目の迎撃試験にも成功した。韓国国防部はLSAMの開発を2024年中に完了し、25年に量産に入り20年代後半ごろ軍に配備する計画にしている。

 国防科学研究所は先月30日、LSAMの試射の様子を国内メディアに初公開した。試射は北朝鮮の弾道ミサイルを模した標的弾を探知・追尾し、目標の高度で実際に迎撃する形で行われ、LSAMは標的弾の推進機関を設定高度で正確に迎撃した。

 迎撃試験は4回目で、昨年11月以降に行った3回の試験でも1回を除いて標的弾への直撃に成功していた。

 LSAMは北朝鮮のミサイルを高度50~60キロで迎撃する上層防衛システムに属する兵器だ。LSAMが迎撃できないミサイルは、高度約40キロで地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC2、PAC3)、韓国製中距離地対空ミサイル(MSAM)改良型の「天弓2」が迎撃する。軍は韓国型ミサイル防衛システムとして、こうした多層防衛システムの構築を進めている。構築が完了すれば、北朝鮮が発射したミサイルを上層と下層で多層的に迎撃できる確率がさらに上がる。

 LSAMは推進機関(1、2段目)と迎撃体(3段目)からなる3段構造で、高度50~60キロを飛行する弾道ミサイルを探知・追尾するシーカー装置、弾道ミサイルに衝突して破壊する迎撃体はいずれも韓国の技術で開発された。こうした性能を持つ類似の兵器を開発した国は米国、イスラエルに次いで韓国が3番目とされる。

 試射に立ち会った李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防部長官は、LSAMは多層防衛システムの中核戦力だとし、「LSAM改良型の開発まで完了すれば米国のレベルに劣らない防衛システムを備えることになる」と期待を示した。

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