韓国 北朝鮮ハッカー集団に独自制裁=技術盗み衛星開発に関与

【ソウル聯合ニュース】韓国の外交部は2日、先端技術を盗み取り衛星開発に関与したとして、北朝鮮のハッカー集団「キムスキー」を独自制裁の対象に指定した。

 キムスキーは原発運営会社「韓国水力原子力」や韓国航空宇宙産業(KAI)などをハッキングしたほか、韓国の兵器や人工衛星、宇宙関連の先端技術を盗んだハッカー集団として知られる。

 北朝鮮は先月31日に軍事偵察衛星を搭載したと主張する「千里馬1」を発射したばかりで、韓国政府は北朝鮮が衛星を打ち上げる場合は「応分の代価」を払わせると警告していた。

 キムスキーは海外でも広く知られているハッカー集団で、約10年前からサイバー攻撃を行ってきた。世界各国の政府や政界、学界、メディアの要人を対象にサイバー攻撃を行い、違法に取得した情報を北朝鮮政権に提供しているとされる。

 今年4月に公表された国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会専門家パネルの報告書によると、キムスキーは北朝鮮の偵察総局第3局(技術偵察局)傘下の団体で、軍事やエネルギー、インフラ分野を攻撃のターゲットとし、この分野で活動する企業の機密情報も狙ってきた。暗号資産(仮想通貨)の奪取も続けている。

 韓国政府は情報機関・国家情報院(国情院)や警察庁、米国の連邦捜査局(FBI)や国務省、国家安全保障局(NSA)と共にキムスキーへの注意喚起やサイバーセキュリティーの強化を勧告する韓米政府合同セキュリティー勧告文書も発表した。

 今回の制裁は昨年5月の尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後、8回目の対北朝鮮独自制裁となる。昨年10月からこれまで45機関と個人43人を制裁対象に指定している。サイバー分野の制裁は4回目となる。

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