韓国原子力研「希釈前の汚染水は飲用に適さず」 英専門家発言巡り

【ソウル聯合ニュース】東京電力福島第1原発の処理済み汚染水は飲むことができるとして物議を醸した専門家の発言に関し、韓国原子力研究院は2日、同専門家の個人的な意見だとし、希釈前の汚染水は飲用水に適さないとの見解を示した。ウェブサイトに報道資料を掲載した。

 研究院は先月15日に韓国原子力学会と共同で、放射線・核物理学専門家である英オックスフォード大のアリソン名誉教授の記者会見を開いた。研究院によると、この会見は原子力学会の春季学術大会の特別講演者として招かれた海外の碩学から、カーボンニュートラル時代の原子力エネルギーの必要性といった原子力一般について説明を聞くために設けた場だった。

 その際の福島原発汚染水に関するアリソン氏の発言内容は同氏個人の見解で、研究院の立場とは無関係だと説明した。

 また、希釈前の汚染水のトリチウム(三重水素)濃度は1リットル当たり平均62万ベクレルで、常時飲用する水として適合しないと指摘した。希釈して放出する際のトリチウム濃度は1リットル当たり1500ベクトル以下という日本側の管理計画にも言及し、世界保健機関(WTO)による飲料水基準(1リットル当たり1万ベクトル)より低いとした。 

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