北朝鮮発射体残骸の引き揚げ 難航続く=韓国軍

【ソウル聯合ニュース】 北朝鮮が5月31日に打ち上げたものの失敗して朝鮮半島西側の黄海に落下した「宇宙発射体」の残骸について、韓国軍合同参謀本部の関係者は5日、記者団に「きょうも引き揚げはできなさそうだ」として、「あす水中の状況を見て、作業を再開する」と明らかにした。

 同関係者は「現場の海流が速く、視界が良くないため(引き揚げが)困難で、危険性もある」として、「安全かつ早期の引き揚げのため努力している」と述べた。

 北朝鮮は5月31日、北西部東倉里付近から「軍事偵察衛星」を南方向に打ち上げたが、正常でない飛行をして韓国西部の全羅北道・於青島の西約200キロの海上に落下した。韓国軍は打ち上げから約1時間半後に発射体の残骸とみられる物体を見つけた。

 だが、残骸は重いため、水深75メートルの海底に沈んでいる。残骸の長さは約15メートルと推定される。

 現場には韓国海軍の3500トン級救助艦「統営」と「光陽」、3200トン級の「清海鎮」などが投入されている。今月3日から海軍の潜水隊員も投入されたが、円筒形の残骸は表面が滑りやすく、ワイヤーの固定が難しいため引き揚げ作業が順調に進んでいないという。

 韓国軍は昨年11月2日に北朝鮮が発射したミサイルの残骸を同6日、北東部の束草沖で引き揚げている。残骸の長さは約3メートル、幅は約2メートルだった。北朝鮮が2012年12月に打ち上げた長距離ロケット「銀河3号」の引き揚げには17日がかかり、最初に引き揚げた残骸の長さは7.6メートル、直径は2.4メートルだった。

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