100円=904ウォン、韓国で円建て預金ブーム

 しかし、新たに就任した植田和男日銀総裁が「当分緩和的な通貨政策を維持する」との立場を表明し、投資家は円に失望し始めた。年内はマイナス金利解除などの円高要因はなさそうだという見方が広がり、円は再び急激な下落に転じた。元野村証券エコノミストでウリィ金融経営研究所のクォン・ヨンソン本部長は「日本の物価が上昇しているとはいえ、インフレを懸念するほどではなく、当局が事実上インフレを容認したことで、日銀のスタンス変化を期待した投資家の巻き戻しがあった」と分析した。

■長期平均は100円=1000ウォンだが

 今円を買った投資家は最後に笑うことができるだろうか。今後円がどの方向に振れるかついて、主な投資銀行は全体的に「円高」を予想している。米国の利上げ終了が近づき、米国債の利回りが低下。日本の国債利回りとの差が縮小するなどしてドル安に振れれば、円は相対的に上昇するとの見方だ。JPモルガンは「日銀の政策正常化は長く漸進的なものになる可能性が高いが、結局は円高を示すと予想する」とし、円買いポジションを有望視した。

 米連邦準備理事会(FRB)が政策金利を据え置いた14日、円相場は1ドル=141円10銭を記録した。ブルームバーグが投資銀行39行の予想を集計したところによると、年末時点での円・ドル相場の予想中間値は129円で現在より約8%円高だ。

金垠廷(キム・ウンジョン)記者

【グラフ】円・ウォン相場と円建て預金の推移

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