北朝鮮の偵察衛星再打ち上げ 韓国軍「韓米当局が注視」

【ソウル聯合ニュース】韓国軍合同参謀本部のイ・ソンジュン広報室長は19日の定例会見で、北朝鮮が早期に「軍事偵察衛星」を再び打ち上げると表明したことに関し「韓米の情報当局は再打ち上げの時を鋭意注視している」と述べた。ただ現時点で、その時期を特定して言及するのは難しいと述べた。

 この日北朝鮮メディアは、前日まで開催された朝鮮労働党中央委員会総会で5月31日の軍事偵察衛星の打ち上げ失敗が「最も重大な欠陥」と指摘されたと報じた。イ氏はこれに対し、北朝鮮が発表した内容には分析が必要との姿勢を示し、踏み込まなかった。

 韓国軍は今月15日夜、打ち上げに失敗し朝鮮半島西側の黄海に落下していた北朝鮮の「宇宙発射体」の残骸を引き揚げた。円筒形の物体で、3段式ロケットの2段目の部分とみられている。国防科学研究所(ADD)に送られ、韓米の軍当局が共同で技術分析にあたっている。

 残骸からは北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の技術水準を推し量ることができるとされるが、引き揚げたこの物体にエンジンはなかったようだ。イ氏は「エンジンが入っているのか入っていないのか、私は知らない」と答え、「現在分析中」と述べた。

 散らばって落下した破片は180個程度に及び、韓国軍当局は捜索に苦労しているとされる。イ氏は将兵や艦艇・設備の状況を踏まえながら弾力的に捜索作戦を進めていると説明した。落下した可能性がある地域を水中、海上、空中から捜索しているという。

 落下したあたりは韓中の「暫定措置水域」で、公海にあたり、付近では中国の艦艇の活動も捉えられている。イ氏は「中国側が潜水による作業をしたり、韓国側の捜索、引き揚げを妨害したりはしていない」と伝えた。

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