米エリオットに訴えられた韓国政府が一部敗訴、690億ウォン賠償命令

 米系ヘッジファンドのエリオットが約9900億ウォン(約1087億円)の損害賠償を要求した訴訟で20日、韓国政府が一部敗訴し、約690億ウォンの支払いを命じられた。原告の賠償請求額の7%に相当する。

 エリオットは2015年、サムスン物産と第一毛織の合併承認に韓国政府が国民年金公団を通じて不当に介入した結果、株価下落などで7億7000万ドルの損失が出たとし、韓米自由貿易協定(FTA)を根拠に投資家・国家間訴訟(ISD)を起こした。当時エリオットはサムスン物産の株式7.12%を保有していたが、合併比率がサムスン物産1株当たり第一毛織0.35株に決まり、被害を受けたと主張した。

 審理を担当した常設仲裁裁判所(PCA、オランダ・ハーグ)は、賠償金に対する2015年7月以降の利息を年5%の複利で支払うことも韓国政府が命じた。訴訟費用として、韓国政府はエリオットに訴訟費用約372億ウォン、エリオットは韓国政府に約44億ウォンを支払う必要があり、最終的に韓国政府のエリオットに対する支払額は合計約1300億ウォンに達するとみられる。

 韓国法務部関係者は「判決を詳細に分析し、今後の対応を決めたい」と述べた。

宋元亨(ソン・ウォンヒョン)記者

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