空砲弾が込められた拳銃で額を撃たれた韓国海兵隊員、ショックでPTSDに

 海兵隊で共に警戒勤務をしていた後任兵2人に拳銃を向け、安全装置を数十回解除した先任の兵士が検察に起訴されていたことが21日までに分かった。検察は21日、慶尚北道浦項の海兵隊軍需団所属部隊で兵士として勤務していた男(23)を軍刑法上の「職務遂行軍人などへの特殊暴行」の容疑で起訴したと発表した。

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 この部隊は警戒勤務を担当する兵士らにK1小銃かK2小銃とリボルバー(回転式拳銃)を携帯させている。リボルバーは5発の銃弾を装てんできるが、警戒勤務の際には空砲弾1発、ゴム弾2発、ガス弾1発を装てんする。男が後任に拳銃を向けて安全装置を外した58回のうち、36回は銃弾が全て取り除かれていた。残り22回は弾倉を回して銃弾のない薬室を銃口に合わせ、後任兵らに向けて安全装置を解除したという。

 男は2021年1月に同僚だった後任兵のコ氏(25)とパク氏(24)のみぞおちや額、こめかみなどにリボルバーを向け、58回にわたり安全装置を解除したことが調査の結果分かっている。男は警戒勤務中にコ氏に銃を向け「口を開けなければ殺してやる」と脅迫した疑いもある。男はコ氏が口を開けると、銃を口の中に入れ5回撃発したという。

 実際に銃弾が発射されたわけではないが、後任兵らは精神的に大きな衝撃を受けた。うち1人は本紙の取材に「弾倉が空の状態で撃発したのか分からなかったのはもちろん、銃が連続して撃発する可能性もあった」とした上で「当時の衝撃により精神科でPTSD(心的外傷後ストレス障害)の診断を受け、薬も飲まねばならない」と述べた。

 男による一連のいじめ行為は事件発生から3カ月後に明らかになった。韓国軍は昨年6月に男を上等兵に降格、転役させた。男の一審判決は7月に昌原地裁で宣告される予定だ。

コ・ユチャン記者

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