ソウル市長 「紙の建築」坂茂氏と面会=安全デザイン分野で協業提案

【東京聯合ニュース】韓国のソウル市は26日、呉世勲(オ・セフン)市長が25日に東京で日本の建築家、坂茂氏と面会し、安全デザイン分野で協業することを提案したと発表した。

 2014年に「建築界のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞した坂氏は、入手しやすく解体・組み立て・移動が容易な紙管を用いた建設物で有名だ。11年に地震の被害を受けたニュージーランド・クライストチャーチ大聖堂の仮設建物や、東日本大震災の仮設住宅などを手掛けたことで知られる。

 呉市長は「ソウル市に良いデザインが導入されるよう、多くのアイデアを出してほしい」として、安全とデザインに関して幅広い領域で協業できるだろうと述べた。坂氏は「韓国でもいくつかのプロジェクトを行ったことがあり、ソウル市と共に仕事をする機会があれば光栄に思う」と応じた。

 また、災害が発生した際に建てる仮設建物にも安らぎや美しさが必要だと助言。政府が行う事業はそのような点を見過ごしがちだと指摘した。紙の建物は耐久性が低いという懸念については「紙で建物を建てても、法律に沿って設計すれば永久的に使用できる」として、コンクリートの建物も20~30年で老朽化することを考えれば、紙の建物が特に弱いわけではないと説明した。

 呉市長は「(坂氏は)時代をリードしてきたため、今後も注目されると思う」として「環境に優しいデザインに関心が集まっているため、多くの見識を共有してほしい」と要請した。 

 坂氏は「18歳で初めて米国に渡った時に初めて会った韓国の人たちがいる。彼らのおかげで韓国と日本という国は親戚のようだと思った」としながら「これから良い関係を結んでほしい」と語った。

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