バレーボール:国際大会で連戦連敗の崖っぷち韓国、「劇薬処方」で国内公式球を日本製に変更

 韓国プロバレーボール「Vリーグ」を運営する韓国バレーボール連盟(KOVO)が27日に行われた理事会で、韓国国内での公式試合球を日本製に変更することを決めた。国際大会での連戦連敗で崖っぷちに追い込まれ、苦肉の策で「劇薬処方」を決めたようだ。

 韓国のVリーグ公式試合球の供給企業はこれまで韓国メーカーのSTARだったが、これを日本のMIKASA(ミカサ)に変更する。

 バレーボールの国際大会ではミカサのボールが公認球として使われてきたが、韓国Vリーグは韓国製のSTARに固執していた。

 しかし、結果は惨憺たるものだった。新型コロナによる中断を経て再開された国際大会で、韓国バレーボールは男女ともミカサのボールに適応できず、連戦連敗だった。

 韓国女子代表は今シーズンのネーションズリーグ(VNL)で9戦全敗となっている。また、韓国Vリーグ男子の2022-23年シーズン優勝チーム、大韓航空は、先月行われたバレーボール男子アジアクラブ選手権で日本のサントリーサンバーズなどに惨敗を喫し、7位に終わった。

 ミカサのボールを使うべきという声は、韓国バレーボール界の内外から上がっていた。大韓航空のトミー・ティリカイネン監督は、ミカサのボールについて「科学的に証明されているわけではないが、私の経験と感覚上、ミカサのボールはスパイクサーブを打つときは利点が少ない。打つ側には不利で、レシーブ側が有利になる」とした上で「一方でフローターサーブの場合、ミカサのボールは大きく揺れるため、サーバーに有利でレシーブ側は難しくなる」と説明した。

 女子代表も、VNLでミカサのボールのレシーブに苦しんでいる。韓国は強豪との試合でレシーブが崩れ、決定的な場面で失点している。

 もちろん、ボールだけの問題ではない。体力や身長、基本技などの面で韓国のバレーボールが世界に後れを取っているという声も出ている。

 韓国女子代表の主力、カン・ソフィは27日のブルガリア戦に敗れた後、韓国のレベルが世界のレベルとかけ離れていることを認め「去年よりはましになったような気がするが、世界の選手との差があまりに大きく、恥ずかしくなった」と話した。

 世界での競争力が低下した韓国バレーボールが、公式試合球の変更を機に復活することができるのか、注目される。

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  • ▲韓国製のボール「STAR」

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