中国国営中央テレビ(CCTV)は1日、世界最長の高原鉄道である青蔵鉄路で準高速列車の運転が始まったと報じた。青蔵鉄道は青海省の省都・西寧からチベット自治区のラサまで1956キロメートルを結んでいる。平均海抜4000メートルの高地に建設され、最高地点は5072メートルに達する。1958年に着工され、2006年に完成した。これまでは平均時速100キロメートルの一般列車だけを運転してきたが、初めて時速160キロメートルの準高速列車が運転されることになった。
同日午前8時半、列車番号C891の高速列車「復興号」は西寧を出発し、午後2時に青海省ゴルムドに到着した。定員676人が乗車できる9両編成の列車だ。氷点下40度まで下がる低温環境、照りつける紫外線、激しい砂風に耐えられるように設計された。高原地帯を通るため、列車の中と外の気圧差で乗客が体調を崩さないように気圧調節システムを備えた。 今回復興号はゴルムドまでの運転だったが、今後は終点ラサまで運転されるという。
青蔵鉄道は中国政府が野心的に推進した西部大開発事業の重要プロジェクトだ。沿海部に比べて相対的に立ち遅れている中国西部地域の経済を活性化させるため、鉄道を整備した。チベット地域に対する漢族の投資と移住を通じ、現地の漢化を促進し、チベット人による独立の動きを封じる辺境戦略の一環だとする分析もある。青蔵鉄道が通る無人の凍土区間は550キロメートルに達する。鉄道のために建設した全長1686メートルの崑崙山トンネルは、世界最長の高原トンネルだ。
北京=李伐チャン(イ・ボルチャン)特派員