「汚染水糾弾決議」を強行した日、日本旅行を計画していた共に民主党議員【7月3日付社説】

 韓国野党・共に民主党の金栄珠(キム・ヨンジュ)国会副議長が国会本会議場で北海道旅行に関するメッセージを携帯電話でやりとりする姿がキャッチされた。民主党は同日の本会議で「福島汚染水糾弾決議案」を一方的に可決した。そのさなか、金副議長は日本旅行の計画を立てていたことになる。金副議長が受け取った携帯メールには「◯◯地域なら韓国人が少ない状況で(ゴルフが)できます」という内容も含まれていた。韓国人が少ないゴルフ場を探してほしいと問い合わせへの回答とみられる。

 あらゆるデマを広めて反日をあおってきた政党の重鎮議員が、裏で日本へのゴルフ旅行を計画していたとは、その二重性にあきれるばかりだ。民主党は科学的な根拠もなしに「核廃水」「放射能クロソイ」などのデマを生産し、国民の不安をあおってきた。天日塩買い占め騒ぎが起き、水産物の消費が減少し、漁民の被害が拡大した背景には、民主党の恐怖マーケティングがあった。金副議長も地元選挙区で福島汚染水放出反対署名運動を奨励した。ところが、裏では日本へ遊びに行こうと考えていた。良心があればそんなことはできないだろう。

 民主党は全国を巡回し、1カ月にわたり福島汚染水放出反対集会を開いている。議員3人がハンストまで行った。街頭集会で林鍾声(イム・ジョンソン)議員は「Xを食べても福島の汚染水は飲めない」(編注・伏せ字は「大便」を意味する卑語)と述べ、民主党が専門家だと主張する人物は「国際原子力機関(IAEA)を解体すべきだ」と述べた。国連傘下のIAEAは、原子力分野で最高の権威とされている国際機関だ。それを、気に入らないからといって解体すべきだと主張する勢力は、全世界に民主党しかないだろう。

 福島での汚染水放出による放射線被ばく量は、レントゲン撮影時の1000万分の1だという。むしろ中国の原発から西海(黄海)に放出されるトリチウムは福島の50倍に達する。専門家が福島から汚染水を放流しても100年間何の影響もないと言っているにもかかわらず、李在明(イ・ジェミョン)代表はそうした専門家たちを「モグリ」だと決め付け、「井戸に毒物を入れるのをやめろ」と叫ぶ。大庄洞、現金入り封筒、金南局(キム・ナムグク)議員の仮想通貨問題などの形勢不利から脱却し、不安をあおって来年の総選挙で得をしようとする狙いだろう。

 民主党は前回の総選挙でも「韓日対立が総選挙で有利に働く」とする報告書を作成した。しかし、民主党の質の低いデモと反日扇動に同調する国民は多くない。総選挙で支持を訴えるには、まずは民主党が捨てた良心と理性を取り戻すべきだ。

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  • ▲写真=金栄珠(キム・ヨンジュ)国会副議長/NEWSIS

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