「責任負わない」としたIAEA報告書 韓国政府「国際機関の一般的表現」

【ソウル聯合ニュース】東京電力福島第1原発の処理済み汚染水放出計画に関する国際原子力機関(IAEA)の包括報告書にIAEAは責任を負わないとの文言が盛り込まれたことを巡り、韓国の方文圭(パン・ムンギュ)国務調整室長は7日の記者会見で、「国際機関の一般的な検討表現」との認識を示した。

 報告書では「情報の正確性を維持するために細心の注意を払っているが、本報告書の使用によって生じる結果について責任を負わない」と記述。韓国の野党などは「免責条項」と批判している。

 会見に同席した劉国熙(ユ・グクヒ)原子力安全委員長は「国際機関は国際的な基準を示し、各国の安全関連は責任事項として話す部分がある」とし、「そのような部分に対して全責任を負わないという意味合いで文言を入れたと思う」との見解を示した。

 一方、劉氏は報告書に汚染水を浄化処理する多核種除去設備(ALPS)の検証が盛り込まれていないとの指摘については、「ALPSの性能関連はIAEAが2020年に報告書を公表した」とし、「そのため、今回の報告書には詳細に内容を記述しなかったと理解している」と述べた。

 報告書の作成に加わった韓国側専門家が汚染水の海洋放出に懸念を示したかどうかに関しては、「(懸念は)示さなかったと把握している」と述べた。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい