空からソウルを見たら「大日本」があるって? 笑わせないでください(上)

日光、仁旺山…全ては日帝の陰謀だという怪談

空からソウルを見たら「大日本」があるって? 笑わせないでください(上)

 釜山市機張郡日光邑の住民は非常に腹を立てています。4月18日、機張郡庁前で、「日光」という地名を巡る「親日」論争をけしかけたユーチューブのチャンネルを糾弾する集会が開かれました。

【写真】1995年に取り壊された中央庁ビル(旧総督府)

 事件の始まりは4月6日までさかのぼります。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領はこの日、釜山市海雲台区で韓国各地の市長・道知事、閣僚、釜山が地元の国会議員などと共に非公開の夕食会を行いました。その飲食店の名前は「日光水産刺し身店」。日光邑にちなんだ店名でした。よもやこれを持ち出して論争を起こすだろうとは思いもよりませんでしたが、ユーチューブのチャンネル「ザ・探査」は、日光とは日本の旭日旗を意味しており、日光邑は日帝強占期に作られた、と主張しました。

 これに対しては、既に十分な反論がなされていると思います。日光面は「日光山」という地名から付けたもので、1885年の「機張県邑誌」に「朝の日差しを真っ先に受ける場所だというので付けた名前」と記録されており、18世紀中盤の機張県の古地図にも「日光山」が表記されていることが確認されました。のみならず、1638年(仁祖16年)の機張郷校上梁文にも日光山が記録されているのです。

 しかし「ザ・探査」側は「日光は日光山に由来しているのかもしれないが、日光面の名称を指定したのは日帝強占期の朝鮮総督府だという点は変わらない」と言い張りました。そうなると、本来の地名が反映されたかどうかとは関係なしに、日帝時代に改編された行政区域の名称は全て問題がある、という話になりますが…。一度足を踏み外し始めると、このように引っ込め難くなります。

 日という字の形や日章旗に似ているものを見ただけで親日疑惑を提起することはしばしばありました。かつて李明博(イ・ミョンバク)ソウル市長のころ、ソウル広場を新たに作ろうしたところ、ある新聞が「まるで日章旗のようだ」という記事を書いたことがありました。円は全て日章旗なのか? そして、草色の円がなぜ日章旗なのか、誰もが疑問を持つところでしょう。ソウル広場は相変わらず円形ですが、その後、親日論争は特に起きていません。

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 空からソウルを見たら「大日本」があるって? 笑わせないでください(上)
  • 空からソウルを見たら「大日本」があるって? 笑わせないでください(上)
  • 空からソウルを見たら「大日本」があるって? 笑わせないでください(上)

right

あわせて読みたい