韓国の実質最低賃金上昇率、OECD加盟国で6位=韓国貿易協会

韓国の実質最低賃金上昇率、OECD加盟国で6位=韓国貿易協会

 韓国の最低賃金は2018年の7530ウォン(約825円)から23年には9620ウォン(約1054円)へと27.8%上昇したが、物価上昇効果を考慮した実質最低時給ベースでは35.2%上昇したことが韓国貿易協会による集計で分かった。経済協力開発機構(OECD)に加盟する調査対象32カ国では6番目に高かった。

 同協会は9日、「労働環境変化が輸出中小企業に及ぼす影響と示唆点」と題する報告書を発行した。同協会は輸出中小企業の最高経営責任者(CEO)と役員420人を対象に最低賃金および労働時間に関するアンケート調査も実施した。その結果、最低賃金の引き上げを受け、企業は新規採用の縮小・廃止(41.2%)、自動化(28.8%)による雇用縮小で対応していることが分かった。

 また、最低賃金の相次ぐ引き上げで売り上げ、営業利益などの業績にマイナス影響が出ていると答えた企業の割合は52.1%だった。2024年の最低賃金については、回答者の75.5%が据え置きまたは引き下げが望ましいと回答した。

 同協会の鄭晩基(チョン・マンギ)副会長は「下半期の輸出回復が期待される中、最低賃金引き上げは中小企業の輸出競争力低下と雇用減少につながりかねず、慎重にアプローチすべきだ」とし、「雇用が縮小しないように、生産性と韓国製品の輸出競争力を考慮して、(最低賃金の調整が)なされるべきだ」と述べた。

クォン・オウン記者

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