「武器なき防衛産業大国」の逆説…ドイツ、独製装甲車100台を逆輸入

 ドイツの軍需企業がオーストラリアで製造した装甲車がドイツに逆輸出される。ロシアとウクライナによる戦争で増大したドイツ軍の軍備増強需要に応えるため、ドイツが自国メーカーが海外で作った装甲車を輸入する格好だ。

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 現地紙オーストラリアンなどは10日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会談に出席するために欧州を訪問しているオーストラリアのアルバニージー首相は同日、ドイツのショルツ首相との首脳会談を控え、ドイツに装甲車100台を販売する内容の契約に署名することを明らかにした。聯合ニュースが伝えた。

 今回ドイツに輸出される装甲車は、ドイツの軍備メーカー、ラインメタルの多目的装甲車「ボクサー」で、オーストラリアのブリスベンで作られた。ラインメタルはオーストラリア軍への装甲車供与が決まり、今年3月からブリスベンで装甲車の生産を開始。オーストラリアは1000人の雇用を確保した。

 アルバニージー首相は「100台以上の装甲車がドイツに引き渡されることになる。10億豪ドル(約943億円)を超える経済的価値があり、オーストラリアにとって過去最大の武器輸出契約の一つだ」と述べた。オーストラリア政府は今回の輸出分は始まりにすぎず、今後輸出額が最大65億豪ドルまで増える可能性があると説明した。

 アルバニージー首相は「我々の国防能力を高め、経済を活性化することになる。我々がドイツと共同で発表する事柄の一つだ」と述べた。ドイツのショルツ首相との会談では、武器輸出だけでなく、製造業、クリーンエネルギー、インド太平洋地域の安全保障、ロシア・ウクライナ戦争などについて話し合う予定だ。その後、リトアニアに移動し、11日から始まるNATO首脳会議に出席する。

ユ・ビョンフン記者

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