ソウル~楊平高速道の終点…自分の土地なら問題なし、他人の土地なら問題視する共に民主【記者手帳】

 ソウル~楊平高速道路を巡る論争の核心は、高速道路の終点が楊平郡楊西面から江上面に変わり、その江上面付近に尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の夫人金建希(キム・ゴンヒ)氏の一族が所有する土地(1万坪余り)が存在する点だ。しかし、共に民主党所属の鄭東均(チョン・ドンギュン)元楊平郡守の一族が当初終点予定地だった楊西面付近に土地(3000坪余り)を所有していることが明らかになった。鄭元郡守は2018年から22年まで郡守を務め、高速道路事業を陣頭指揮した。民主党の論理に従えば、鄭元郡守が自分が保有する土地の地価上昇を期待して原案を主張していることになる。

【図】ソウル~楊平高速道路事業案と元楊平郡守一族の土地

 しかし、民主党の首席広報は民主党所属の郡守に浮上した疑惑について、「とんでもない話だ。利権とは関係ない」と言い切った。民主党議員は「(問題の)本質を曇らせるな」と主張した。金建希氏も鄭元郡守も土地を保有しているが、金建希氏の土地だけが問題であり本質だというのだ。

 議論の的となっている高速道路の周辺には、金富謙(キム・ブギョム)元首相の土地もある。金元首相は2021年5月、楊平郡江下面の土地を田園住宅の用地として購入し、同月に首相に就任した。そして、当初は江下面を通らないはずだった高速道路路線が、江下面を通り、ICを設置する方向に変更されたのもそのころだ。民主党の論理に従えば、現在楊平郡に住んでいる金元首相がソウルまで早く行き来するため、高速道路の路線変更やIC新設に介入したという疑惑を提起することも可能だ。そうなれば「民主党高速道路ゲート」に発展する。 しかし民主党は金元首相への疑惑指摘も「疑惑をごまかそうとするものだ」だという立場だ。

 金元首相側に立場を尋ねたところ、「想像せずにファクトに基づいて話せ」という答えが返ってきた。その言葉を民主党関係者にも伝えたい。これまでに明らかになったファクトはこうだ。民主党が「金建希利権ルート」と主張するルートがより多くの楊平郡民に恩恵をもたらし、週末ごとに渋滞する楊平周辺の交通分散効果が大きく、環境への影響も抑えられる。民主党が「檀君(建国)以来最悪の利権カルテル」と主張するならば、それに見合うファクトを提示すべきだ。

パク・サンギ記者

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