韓国政府、20年以上続く日本の映像コンテンツに対する差別的規制を撤廃へ

 韓国で1998年から20年以上続く日本の映像コンテンツに対する差別的規制が撤廃される。

 韓国文化体育観光部は12日、映像コンテンツ等級委員会(等級委)による等級分類対象から除外していた日本のドラマ、芸能番組などに対する規制を廃止し、日本製の映像コンテンツを「映像コンテンツ」として等級分類の対象に含めると発表した。

【写真】テコンV、裁判で「マジンガーZのパクリ」の汚名晴らす

 発端は日本の福島原発事故を扱ったネットフリックスのドラマ「THE DAYS」だった。6月に全世界76カ国で公開されたが、韓国だけで公開が遅れると、一部から「政府が福島汚染水関連の世論悪化を憂慮し、韓国での放映を阻んでいる」との声が上がった。

 しかし、公開遅延の理由は日本製コンテンツに対する等級委の審議政策だった。1998年から2004年まで推進された日本大衆文化開放政策により、日本映画に対する規制は廃止されたが、ドラマ、芸能番組などの映像コンテンツは等級委が等級分類申請を拒否し、韓国では放映できなかった。このため、深夜に映画館で上映するなどう回手段で映画として等級分類を受けなければ、韓国のオンデマンド動画配信サービスでは配信できなかった。

 一方で、6月から配信業者が独自にコンテンツの等級を決めることを認める「自主等級分類制」が実施されたことで混乱が生じた。ネットフリックスは日本製コンテンツについても自主審議ができると考えたが、政府から同社への通告が遅れたため、作品公開が先送りされた。文化体育観光部は日本製コンテンツを等級分類から除外した当初はわいせつな映像コンテンツの流通を防ぐ狙いだったが、「オンデマンド配信やインターネットテレビなど新しいメディアの出現で規制の実効性がなくなった」と説明した。

 今回の措置で自主等級分類事業者は即日、等級委は準備手続きを経て9月1日から日本の映画以外の映像コンテンツに対する等級分類を実施する。「THE DAYS」は20日に公開される。

 ただし扇情性が強い映像コンテンツは「制限観覧可」の等級により、配信が制限される。等級委は映像コンテンツ等級分類小委員会に成人向けコンテンツ専門チームを設置し、別途分類指針を設けるなど審議体系を整備する方針だ。

ペク・スジン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲写真=UTOIMAGE

right

あわせて読みたい