韓国中銀が政策金利3.5%で据え置き 4会合連続=景気・金融不安

【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)は13日、定例の金融通貨委員会を開き、政策金利を年3.50%に据え置くことを決めた。据え置きは4会合連続。6月の消費者物価指数の上昇率が前年同月比2.7%と1年9カ月ぶりに3%を下回った状況で、あえて利上げに踏み切り景気と金融不安をあおるようなことは避けるべきだと判断したようだ。

 韓銀は2021年8月に0.50%だった政策金利の引き上げを開始し、今年1月までの1年5カ月で計3%利上げした。その後半年間に開いた4回の会合は連続で、3.50%で据え置きとした。

 この日の据え置決定は、景気の先行き不安が最も大きな影響を及ぼした。韓国経済は輸出と内需の回復が遅れ、政府と韓国銀行が期待する下半期の景気反転の見通しが立たない。企画財政部も今月初めに発表した「下半期の経済政策方向」で2023年の実質国内総生産(GDP)成長率を1.4%と、昨年12月時点の見通し(1.6%)から0.2ポイント下方修正した。韓国銀行も今年5月末に、成長率予測を同じく1.4%に引き下げている。

 先ごろ明らかになった金融機関・MGセマウル金庫の融資延滞率上昇と、預金引き出しも金融市場の懸念材料に挙げられる。

 一方、1月まで続いた利上げの背景にあったインフレ圧力は目に見えて後退した。先月の消費者物価指数の前年同月比上昇率は21年9月以来となる2%台にとどまった。

 今回の政策金利据え置きにより、米国との金利差は最大1.75%(米国5.00~5.25%、韓国3.50%)で維持された。だが、米連邦準備理事会(FRB)が今月下旬に市場の予想通り0.25%利上げした場合、韓国との金利差は最大2.00%に拡大する。かつてない大幅な開きで、韓国としては海外投資家の資金流出とウォン安圧力の高まりが懸念される。

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