「国民の目で私の行為を見れば無罪」 民主労総幹部スパイ事件の被告、法廷で裁判員裁判求める

 北朝鮮から指令文を受け取り、スパイ活動を行ったとして起訴された「民主労総幹部スパイ事件」の被告のうち1人が法廷で国民参加裁判(裁判員裁判)を繰り返し要求した。

【図】北朝鮮は「本社」、民主労総は「営業1部」…明らかになった韓国の地下組織

 水原地裁では17日、国家保安法違反の罪で起訴された全国民主労働組合総連盟(民主労総)の元組織争議局長S氏(52)ら4人に対する第4回公判の公判前整理手続きが行われ、出廷したS氏は「国民の目で、陪審員の目で私の行為を客観的に見れば無罪になると確信する」と述べた。

 4人の被告のうちS氏以外のY元金属労組副委員長(55)ら2人は先ごろ、弁護人を通じ、国民参加裁判の採用を裁判所に求めている。Y元副委員長は17日には出廷しなかった。

 検察は被告による国民参加裁判要求を認めないよう裁判所に意見具申した。検察は「証拠法上の争いが主な争点になる事案だ」とし「共犯関係にある一部の被告が国民参加裁判を望んでいないので、一部の被告に対してだけ国民参加裁判を進めることは不適切だ」と説明した。

 ただ「裁判長が国民参加裁判を決めるならば、裁判を迅速に進めるため、証人尋問と証拠調査などに対する検証は全ての被告人が共に進められるようにしてほしい」と求めた。裁判所は同日、公判前整理手続きを暫定終了した。

 裁判所は一部被告に対する国民参加裁判の可否を書面または公判で明らかにする予定だ。

 S氏は2018年10月から昨年12月まで計102回にわたり北朝鮮から指令文を受け取り、スパイ活動を行ったとして起訴された。17年9月と18年9月には中国とカンボジアなど海外で直接北朝鮮の工作員を接触したことが明らかになっている。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲水原の裁判所合同庁舎

right

あわせて読みたい