李華泳氏の「李在明に報告」陳述後に相次いで起きている奇怪な出来事【7月27日付社説】

李華泳氏の「李在明に報告」陳述後に相次いで起きている奇怪な出来事【7月27日付社説】

 下着メーカーサンバンウルによる対北朝鮮送金事件で起訴された李華泳(イ・ファヨン)元京畿道平和副知事の裁判で理解しにくいことが相次いで起きている。李華泳氏は当初容疑を否認していたが、最近になり、2019年に京畿道知事だった民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表による訪朝の代価をサンバンウルが肩代わりするという事実を当時の李在明知事に報告したと検察に供述した。李代表が収賄容疑から逃れられなくなる供述だ。その直後からおかしなことが起きているのだ。

【写真】法曹界出身の共に民主議員ら、水原地検前で抗議の座り込み

 まず李華泳元副知事の妻が登場した。妻は夫の陳述を再び覆す獄中書簡を夫から受け取って公表し、弁護団解任申告書を裁判所に提出した。夫が「李在明代表に報告した」と陳述したのは弁護士のせいだという主張だ。その直後に開かれた裁判で李華泳元副知事は弁護士解任について「私の意思ではない」と話した。すると、法廷で妻は「しっかりして」とまで叫んだ。これを単なる夫婦喧嘩と考える人はいないだろう。何か内幕があるかもしれない。

 李華泳元副知事はサンバンウルが2019年、京畿道の対北朝鮮事業と李在明代表訪朝の代価などとして800万ドルを北朝鮮に不法送金したのに関与したとして起訴された。事件関係者は既に容疑を全面的に認めており、李華泳元副知事と李在明代表だけが容疑を否認してきた。こうした状況で事件が李華泳元副知事一人の責任とされれば、加重処罰を受けることがあり得る。しかし、最終責任者が李在明代表ならば、李華泳元副知事は減刑されるだろう。事件の性格上、李華泳元副知事が報告もなしに単独で行ったとは言いにくい。こういう状況で家族は李華泳元副知事を支援して当然だが、妻は夫が「検察に懐柔・脅迫されている」として反対の行動を取っている。常識では考えられないことだ。

 民主党も「脅迫・操作捜査」の主張に加勢した。しかし、李華泳元副知事は昨年9月の逮捕後、家族・知人と50回以上面会し、国会議員とも7回の特別面会を行った。調査過程の大半に弁護人が参加し、拘置所での弁護人接見だけで約180回に達したという。懐柔・操作があったとすれば、既に問題になっていただろう。

 それでも李在明代表は「検察が政治をしている」と述べ、民主党議員らは検察庁を訪れ座り込みを行った。李在明代表の支持者は、李華泳元副知事が収監されている拘置所に手紙と資金を送ろうと、収容番号と口座番号を広めている。李在明代表を守るため、李華泳元副知事に最後まで否認しろと圧力をかけているのだ。民主党議員5人は最近、李華泳元副知事に特別面会したいと申し出たが、拒否されたという。韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官は一連の動きについて、「最悪の司法妨害」だと述べた。この言葉が間違っていると言えるだろうか。

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