北朝鮮 休戦70年で「中ロとの連帯を強調」=韓国統一部が分析

北朝鮮 休戦70年で「中ロとの連帯を強調」=韓国統一部が分析

【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は28日に出した資料で、北朝鮮が朝鮮戦争(1950~53年)の休戦協定締結日(7月27日)の「戦勝節」に合わせて開催した行事について、中国やロシアとの連帯を強調するなど対外メッセージの発信に注力したと総評した。

 北朝鮮は朝鮮戦争を「祖国解放戦争」と呼び、休戦協定締結日を「戦勝節」と位置づけている。今年は北朝鮮にとって戦勝節70周年の節目の年に当たり、閲兵式(軍事パレード)などの行事が開かれた。

 統一部は、北朝鮮が内部向けの政治行事より中国やロシアの代表団との親善行事を中心に実施したと分析した。

 27日までの3日間に公開された金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の活動10件のうち、8件は中国またはロシアの代表団が参加したものだった。韓米日の安保協力強化に対抗し、中国、ロシアとの連帯の構図を示すことに集中したと受け止められる。

 統一部は、北朝鮮が中国よりもロシアとの協力強化の意志を示したと評価した。

 金正恩氏がロシア代表団と単独で面会した行事が4回あったのに対し、中国代表団とは公演観覧前に略式の面会を1回行った。

 27日に開催された閲兵式ではロシアを中国よりも先に紹介し、報告大会ではプーチン大統領のお祝いのメッセージが紹介された。北朝鮮内部メディアも中国よりはロシア中心に報じた。

 韓国や米国に対しては、金正恩氏ではなく、強純男(カン・スンナム)国防相が閲兵式での演説を通じて強硬姿勢を示した。

 強氏は韓米が拡大抑止に関する協議体「核協議グループ(NCG)」を設置したことや、米軍の戦略原子力潜水艦(SSBN)が韓国に入港したことは朝鮮半島に核戦争をもたらす可能性がある行為などとして緊張が高まっている責任を転嫁したほか、北朝鮮への軍事対決姿勢を続けるのであれば、防衛権を超えた武力行使を米国や韓国に行うと威嚇した。

 先ごろ、金正恩氏の妹の金与正(キム・ヨジョン)党副部長が談話で韓国を従来の「南朝鮮」ではなく「大韓民国」と呼び注目されたが、強氏も同じように大韓民国という表現を使った。

 金正恩氏は公開された祝賀メッセージで、朝鮮戦争に参戦した兵士らに敬意を表し、米国の挑発を撃破すると述べた。

 閲兵式で金正恩氏の肉声による演説はなかった。

 閲兵式では固体燃料型の最新の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星18」、核無人水中攻撃艇、短距離弾道ミサイル、超大型放射砲(多連装ロケット砲)など核を搭載可能な兵器が公開された。

 統一部は今回の閲兵式の規模について、2月に開催された北朝鮮の朝鮮人民軍創建75年の閲兵式に近い水準と評価した。

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