延世大教授、娘に自分の講義を受講させ「Aプラス」の成績…答案用紙は廃棄

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 韓国の大学教授が勤務先の大学に在学中の娘に自分の講義を受講させ、「Aプラス」の成績を付けたところ、懲戒処分を受け、処分取り消しを求めて提訴したが、一審に続き二審でも敗訴した。

 二審のソウル高裁はこのほど、延世大のA教授が「停職処分は無効だ」とし、大学を相手に起こした訴訟で、一審判決と同様、原告敗訴判決を下したことを明らかにした。

 A教授は2017年第2学期、同じ大学の他学科に在学していた娘に自身が講義する科目を受講するよう勧めた。A教授は娘と同居している自宅で試験問題を出題し、正解が書かれた答案を作成し、娘に「Aプラス」を与えた。娘がその学期に「Aプラス」の成績を収めたのは父親の講義を含む2科目だけだった。

 教育部は19年7月、延世大ヘの総合監査でそれを摘発した。A教授は娘に「Aプラス」を与えた17年第2学期を含め、18年第2学期までの3学期に該当科目を受講した学生の試験答案など成績算出資料も保管していなかった。延世大は20年、A教授に対して停職1カ月の懲戒処分を下した。

 A教授は翌年「子女の受講を回避しなければならないという内部規定はなく、研究室にあったプリンタートナー容器がひっくり返って答案用紙が汚れたため捨てた」として訴訟を起こした。

 一審は昨年10月、A教授の請求を棄却した。一審は「当時は教授の子女の講義受講に対する明確な内部規定はないが、『教職員は自身が遂行する職務が本人、配偶者、直系尊属・卑属および4親等以内親族の利害と関連する場合、当該業務を回避しなければならない』という規定はある」とし「子女の講義受講はそれ自体が成績評価のような職務の公正性を阻害する」と判断した。

 A教授は控訴したが、二審でも判断は変わらなかった。ソウル高裁は、A教授が答案用紙を廃棄したため、娘と他の学生に適切な点数を付けたどうかを検証することもできなくなったと指摘した。

イ・ミンジュン記者

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