徴用被害者死去で支援団体「司法部が役割放棄」 最高裁を批判=韓国

【光州聯合ニュース】日本による徴用被害者を支援する韓国の市民団体「日帝強制動員市民の集まり」は31日、韓国人徴用被害者のキム・ジェリムさんが前日死去したことを受け、「司法部が役割を放棄している間に被害者がなすすべもなく亡くなっている」と批判した。

 キムさんは小学校を卒業後、1944年5月に三菱重工業の名古屋航空機製作所に動員され、労働を強いられた。2014年2月にほかの被害者2人と被害者の遺族1人とともに三菱重工業を相手取り提訴した。一・二審では同社に対し、原告1人当たり1億ウォン(約1100万円)から1億5000万ウォンの賠償を命じる判決が言い渡されたが、同社が2018年12月に上告したため大法院(最高裁)で係争中となっている。

 同団体はこの日、多数の市民団体からなる「歴史正義と平和な韓日関係のための共同行動(韓日歴史正義平和行動)」と共同声明を発表。大法院の判決を待つ間に原告のうちキムさんを含め被害者3人が全員亡くなったと指摘したうえで、「大法院が判決を遅らせる合理的な理由はない」と批判した。

 また「大法院が判決を遅らせるのは司法部の役割放棄であり、日本企業の肩を持つことだ」とし、迅速に判決を下すよう促した。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい