文政権が「標的捜査」…4年にわたる裁判の末無罪が確定した姜南焄氏、がんで死去

 警察は18年3月15日、姜元代表を起訴相当で送検した。11年と13年の2回にわたり社員公募を行い、10人を不正採用した容疑だった。事件の発端となった李弁護士の親族の不正採用疑惑は手がかりをつかめず立件さえできなかった。

 姜元代表の辞任を迫る圧力も強まった。送検前日、ホームアンドショッピングの政府側の社外理事3人が姜元代表解任のための理事会(取締役会)招集を試みるなどした。ホームアンドショッピングは中小企業の商品を扱う通販業者として11年に設立され、中小企業中央会が大株主(出資比率32.9%)だった。中小企業中央会出身の姜元代表は12年7月代表に就任し、売上高を初年度の7068億ウォンから16年には2兆ウォンに引き上げた。それでも姜元代表は18年3月21日に任期を2年以上残して辞任した。当時姜元代表は「株主と理事(取締役)の間の不必要な誤解を防ぎ、(会社に)負担をかけないため」と理由を説明した。

 18年10月に在宅起訴された姜元代表は20年6月、一審で有罪となり、懲役8月の判決を受け収監された。しかし、同年11月の二審では無罪となった。二審で裁判所は「捜査が不十分で、(姜元代表が)有形・無形の代価を受け取ったかどうかは(提出された)証拠だけでは分からない」と判断した。続いて大法院で21年5月に無罪が確定した。

 その後、姜元代表は胆道がんが見つかった。遺族は「故人は捜査と裁判の間、一度も悔しいとは言わず、一人で悩んでいた」とし、「企画捜査を受けても、無罪が確定するまで悔しさを訴える方法がなくもどかしいばかりだった。結局昨年8月に胆道がんステージ4の診断を受けた」と話した。

 李弁護士は今年4月、本紙のインタビューに対し、「姜元代表は当時受けたストレスで病気になり、生死をさまよう闘病生活を送っている」とし、「『文在寅政権には民間人査察のDNAがない』と言ったその偽善が憎い」と語っている。

ヤン・ウンギョン記者

【表】姜南焄・元ホームアンドショッピング代表の捜査・裁判過程

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  • ▲姜南焄・元ホームアンドショッピング代表/朝鮮日報DB
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